米ニューヨーク・ポストなどは21日(日本時間22日)、プロボクシングの世界戦最短KO記録を持つ元世界2階級王者のゾラニ・テテさん(南アフリカ)が同日、銃撃されて死亡したと報じた。

 同紙電子版などによると、テテさんは金曜日の夕方、ジムから帰宅途中、故郷の東ケープ州ムダンツァネの自宅前で銃撃されたという。

同州警察の広報担当官であるノブントゥ・ガンタナ准将は、銃撃事件が金曜日の午後6時30分頃に発生したことを確認した。享年38歳だった。

 テテさんと同乗していた27歳の女性も襲撃を受け、現在も入院中。報道によると、武装した容疑者たちが車から現れると、彼らに向けて発砲したという。英大衆紙サンの報道で、ガンタナ氏は「銃弾の雨から逃れようとした際、故人は車を庭に突っ込んだ。彼は残念ながら負傷により死亡し、現場で死亡が確認されました。同乗していた女性は複数の銃創を負い、直ちに近くの病院へ搬送され、治療を受けました。彼女は現在も入院中です」などと説明している。

 テテさんは1988年3月生まれ。2006年5月にプロデビューしたサウスポーで、IBF世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)、WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)の2階級で世界王者となった。17年11月のWBO世界バンタム級タイトルマッチではジボニソ・ゴーニャ(南アフリカ)をわずか1回11秒で倒したが、これは今でもプロボクシング史上最速の世界戦KO勝利としてギネス世界記録に認定されている。テテさんは18年には、のちに井上尚弥(大橋)が優勝したワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に参加したが、肩を痛め、ノニト・ドネア(フィリピン)との準決勝を辞退している。

 テテさんのラストマッチは22年7月に英ウェンブリー・アリーナで行われたジェーソン・カニンガム(英国)とのIBFインターナショナル&WBOインターナショナル・スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチで、4回KO勝ちした。だが、サン紙によると、その後のドーピング(禁止薬物使用)検査で、テテから筋肉増強剤の禁止物質スタノゾロールの陽性反応を示したため、結果はノーコンテストに変更されたという。テテさんは、英国アンチ・ドーピング機関(UKADA)から出場停止処分を科され、22年7月30日から正式に発効された。出場停止期間は今年7月に満了予定だったようで、テテさんはリングに復帰する予定だった。

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