映画監督の李相日氏が25日、都内で行われた「李相日スカラシップ基金」設立発表記者会見に登壇した。

 李監督が手掛けた「国宝」(2025年)の大ヒットを受けて、その成果を次世代の映画人育成へ循環させるために設立。

「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)アワード」の入選者で、未来の輝く才能が作品を制作するにあたって、制作費の拠出原資となる基金となっている。基金規模は会見時点で3億円を準備しており、今後10億円を目標としている。

 2003年に同アワードでグランプリを獲得し、「BORDER LINE」で長編映画デビューした李監督は「僕自身、25年前にPFFに出て映画界に出ることができた人ですし、何かお役に立てれば光栄。ただ、監督として発展途上なので、基金に名前を冠することに恐れも抱いている」と本音を漏らした。

 それでも「若手のため、日本映画界全体の底上げをする一助になれば。才能は踏みつぶされても生えてくるし、泥の中でも花を咲かせるくらい強いもの。ただ、機会は必要だし少しでも予算が上がる方がしんどいところからプラスになる」と同基金の重要性を訴えた。

 「国宝」の配給会社で、同基金も提供している東宝の松岡宏泰代表取締役社長は「李監督との縁に対しての感謝も込めて参加した。ただ、もっと大きな理由として、日本映画界の将来のために」と話した。

 基金を得るために「PFFアワード」の価値が高まることが予想されるが、李監督が選考に関わる事はなく、基金を元に作られた映画の収益のうち、10%が監督に入ることも説明された。現在開催中の同アワードの入選者から適用され、1作品あたり6000~8000万円の制作資金が提供される。

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