◆プロボクシング ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井上拓真―同級1位・那須川天心 ▽IBF世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)暫定王座決定戦12回戦 同級1位・西田凌佑―同級2位サム・グッドマン ▽WBC世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王座決定戦12回戦 同級1位・坪井智也―同級2位リカルド・マラジカ ▽WBO世界ミニマム級(47・6キロ以下)暫定王座決定戦12回戦 同級1位・松本流星―同級2位ラッセル・アコスタ(9月27日、トヨタアリーナ東京)

 4大世界戦の記者会見が25日、都内のホテルで行われた。WBC世界バンタム級1位・那須川天心(28)=帝拳=が、WBC同級王者・井上拓真(30)=大橋=との307日ぶりの再戦へ「もうやるだけです。

何も考えることはないです。本能で戦います」と覚悟を口にした。

 「本能」にたどり着くまで、徹底的に考えたという。ボクシングの動きだけではない。練習以外の日常まで思考を巡らせ、壁にぶつかれば2、3日間休むこともあった。「こうしよう」「こういう動きをやってみよう」。考えて、試して、また考える。その葛藤の果てに、最後に残ったのが「自分の思うまま」だった。

 転機は2、3週間前。帝拳ジムの先輩で、12年ロンドン五輪ミドル級金メダリスト、元WBA世界同級スーパー王者の村田諒太氏(40)から、スパーリング後にかけられた言葉だった。

 「お前は天才なんだから、もっと堂々と自分らしくやれよ。いろんなことを考えて、ごちゃごちゃ言われてするんじゃなく、お前自身のスタイル、お前の感覚を信じろよ」

 その助言が、凝り固まっていた思考をほどいた。

那須川は「村田さんの助言はすごく助かった。すごくそこから心が楽になりましたね」と振り返った。

 「本能」は無策ではない。反復練習で体に刻み込んだ技術と戦術がある。積み上げたものをいったん自分の中に落とし込んだからこそ、最後は感覚に委ねられる。「いきなり本能に任せようと言ってできるわけではない。ちゃんと自分でいろんなことをのみ込んで、やってきた結果、そこに行き着いた」

 前回は自分が井上の術中に入った。今回は違う。「那須川天心」という色を存分に出す。「本当により面白いものが見せられると思うし、怖い那須川天心を見せられるかなと。目的は1つなんで。勝つだけ。

それだけです」。自分を信じる。考え抜いた末にようやくたどり着いた境地だ。

「一番強くて、一番格好良くて、一番面白い、そして一番イタいオレが、オレのことを信じている。だから絶対大丈夫です」。積み上げたすべてを、本能に託す。

 戦績は那須川が8勝(3KO)1敗、井上が22勝(5KO)2敗。

 興行は「Prime Video(プライムビデオ)」で独占ライブ配信される。

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