マルコメは無添加みその需要拡大に対応するため、長野市にある本社敷地内に「無添加みそ工場」を竣工した。
これにより工場全体の生産能力は、今までの約1.5倍に相当する2万8,000tとなる。
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無添加みそとは、米と大豆と塩だけで作る「だしなしみそ」のことを指す。同社の無添加みそシリーズは、2021年度から5年間で販売推移が105%増と、2倍以上に成長している。無添加みその需要拡大を背景に、商品の安定供給とさらなる市場拡大を目指し、最新の生産設備を備えた工場を整備した。
青木時男社長は、「無添加みそは相当細やかな、ほとんど手作りに近い方法で仕上げないといけない。80tから20tに天地返しして発酵・熟成させる」と説明した。
新工場には80tタンク6基と20tタンク18基を設置している。設備は規模が大きいためサンプルがなかったという。「省力化や衛生管理など従来のいろいろな課題を一つずつクリアしてきた」と振り返る。例えば大型タンクの内側のコーティングは樹脂メーカーと手を組んで、みそが残りにくくした。タンクの蓋は、女性が担当しても身体的な負担が少ない軽量仕様にした。
また新工場の開業にあわせて、みそづくりや発酵について楽しみながら学べる工場見学施設を併設した。
実際の生産設備を見学できるだけでなく、みそづくりを五感で楽しめる体験型の展示を充実させた。開業式当日は、俳優の斎藤工さんと長野市立山王小学校の5年生が工場見学を行った。
〈単品売上「料亭の味」超え、青木社長「無添加は手付かずの市場だった」〉
昨年10月、先代の青木佐太郎氏が老衰のため死去した。青木社長は「彼はだし入りみそを作り上げた。その代表的な商品が『料亭の味』だ。私がこの事業をするにあたり、『料亭の味』を凌駕できるものはできないだろうか、ということが一番大きな課題だった」と振り返る。
「料亭の味」がシェア1位になった当時、だしが入っていない無添加のジャンルは同社にとって手付かずの市場だったという。無添加みそを販売するメーカーは全国にあったため、麹歩合を常識以上に高くして、タニタ食堂の監修として打ち出した。「これが想像以上に伸長し、コラボ以外に独自のブランドが必要ではないかということで『糀美人』を作り上げた。従来のみそとは違う新たな嗜好性を生み出した」と強調した。単品の売上は今期に入って順位変動し、1位「プラス糀 生みそ 糀美人」、2位「タニタ食堂の減塩生みそ」、3位「料亭の味」になったという。
米国などを拠点に海外事業を進める青木秀太副社長は新工場について、「まずは国内の安定供給、長期的には海外への出荷も考えている。海外ではだし入りよりも無添加の方が圧倒的に多い」とした。現地でMISOが伝わらない人はいないという。
みその用途としては全体の4割程度がみそ汁、残りの半分以上がみそ汁以外とした上で、「魚関係の使い道が多い。海外では魚の臭いがあまり好まれないことが多いので、みそのマスキング効果で臭いを隠すために使われる」。
青木副社長は続けて、「当社の全ての事業の核になるこうじだが、そのポテンシャルはまだ引き出し切れていない。こうじは日本食だけでなくあらゆる食品に展開できる」と力を込めた。また、「工場はものをつくるだけでなく価値を生み出す場所」と説明。みそづくりの現場を肌で感じてほしいとの想いから、見せることを前提に計画を進めてきた。
〈大豆油糧日報 2026年10月14日付〉









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