最近、油あげの概念を覆されるほどの衝撃を受けた逸品に出会いました。それが、福井県にある油あげと豆腐の老舗『谷口屋』の「おあげ」。

見た目からして、まったく違います。とにかく分厚くて大きい! その四角い姿は厚揚げのようですが、このフワフワ感はやっぱり“油あげ”なんですよね。

 福井県は油揚げの消費量・消費額1位という、油あげに親しみの深い地域。その中でも誰もが「美味しい!」と認めているといっても過言ではないのが、『谷口屋』の「おあげ」です。

 油あげといえば、焼いて食べたり、味噌汁に入れたり、副菜か料理の素材のひとつというイメージがありますが、この「おあげ」はメイン料理にもなる存在感と美味しさ! 実際に取り寄せてみたので、その旨さの秘訣、味わい方についてご紹介しましょう。

創業から守り続ける「おあげ」の美味しさの理由

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

『谷口屋』の創業は大正14年。山間の自然豊かな場所で、伝統製法を守りながら一枚一枚、手作業で「おあげ」を作りつづけています。

その昔はお寺の精進料理の一品としても提供していたとか。

 その美味しさの秘密はこだわりの原料と、豆腐生地のつくり方と揚げ方にあります。まず国産大豆、竹田の清水、越前の海で採れた天然にがりでおあげ用の豆腐を作ります。その豆腐をじっくりと時間をかけて、丁寧に揚げていきます。これにより、外はカリッと、中はふんわりした食感と風味豊かな「おあげ」が出来上がるのです。

塩だけでもジューシーな旨みを体験!

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 お取り寄せしたのは、看板商品の「谷口屋のおあげ」。圧搾一番搾りの菜種油で、じっくり長時間かけて揚げています。

 専用の「ステーキたれ」が付いていますが、まずは塩だけをかけて味わってみてください。菜種油と大豆の旨みがジュワーッと染み出して、口いっぱいに広がる幸せといったら! この一口で、油あげというものの概念が変わる衝撃を受けました。

ヘルシーだけどボリューム満点!「あげステーキ」

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 焼いても煮ても美味しいですが、『谷口屋』のレストランでも大人気の“あげステーキ”にして味わうのがおすすめ! ベースは豆腐なので、健康を気遣う人にも最適ですよ。

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 美味しいステーキの作り方はこちら。まず、おあげを皿に乗せて電子レンジで1分弱温めます。次にフライパンに油をひかず、蓋をして中火で両面に焦げ目を付け、皮がパリッとするまで焼きましょう。

 もしくは、1000Wほどのオーブントースターで片面4分、裏返して3分ほど焼いても美味しいですが、最初にレンジで温めたほうが、個人的には美味しかったです。

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 仕上げにネギや生姜、大根おろしなど、好きな薬味をトッピングし、付属の「ステーキたれ」をかけて召し上がれ。この肉厚でジューシーな旨さ、食べ応え満点の大きさがなんとも絶妙! ご飯と味噌汁、副菜と合わせて、メイン料理としても十分いけます。

揚げ出し豆腐風で、お酒のつまみに

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 麺つゆをレンジでチンして、焼いた「おあげ」を浸し、生姜をのせて味わってみました。いい具合に麺つゆが染み込んで、ジューシー! ビールのつまみに作りましたが、熱々、ふわふわの食感でビールが進んじゃいます。

ステーキたれで作る「あげごはん」も絶品!

油あげの概念が変わる! 福井の老舗『谷口屋』の“おあげ”をお取り寄せしてみた

 付属のステーキたれを使って混ぜごはんにしても美味しいんです。「おあげ」は油抜きしないのがポイント。いつもより旨みを感じる混ぜご飯を味わえました。

「おあげ」の種類には高級な「九鬼太白(たいはく)純正胡麻油」で揚げた「太白おあげ」(650円、税込)もあるので、食べ較べてみるのもよし。こちらには、こだわりの越前塩が付属しているので、さっぱりとした味わいを堪能しましょう。

 ほかにもグラタンに入れたり、大根おろしとポン酢をかけてどんぶり飯を作ったり…と料理のレパートリーも増えますよ。普通の油あげとは一線を画す「おあげ」との幸せな出合いを是非、体験してみてください!

●DATA

谷口屋オンラインショップ

https://www.takeda-no-age.com/