大きな塊肉をスライスして、いろんな種類の肉が食べられるブラジル生まれの料理・シュラスコ。肉を思う存分食べたい時には最高なのですが、平均ひとりあたり5000~6000円という店が多く、なかなかのお値段。
そんな中、男性・女性ともに3900円(税込)という、ちょっと驚くほどリーズナブルな価格で、シュラスコとブラジル料理が食べ放題のお店が東京・浅草にあるとの情報をゲット。これはお得! というわけで、つくばエクスプレス浅草駅から徒歩2分の『シュハスカリア キボン』へ行ってきました。

地下のお店に入ると、サッカーボールやユニフォーム、ラモス瑠偉やあだち充など有名人のサインもいっぱい。店内はブラジリアンカラーの緑と黄色でまとめられて、明るく楽しい印象。「さあ、シュラスコを食べるぞ!」という気持ちが高まってきます。お店のコンセプトは、「ブラジルの田舎にあるシュラスコ屋」。値段がリーズナブルなのも、気軽にシュラスコを何度でも楽しんでもらいたいからなのだとか。
店内でじっくりロースト。次々と焼きたてをサーブ

こちらのメニューは「シュハスコバイキング」のひとつだけ。2時間限定で、14種類のお肉とブラジル料理が楽しめるコースです。以前はブラジル料理のバイキングを実施していたそうですが、現在は安心して食事できるよう、ブラジル料理はコース仕立てで席まで運んでくれます。

どんなお肉が食べられるのかというと、例えば日本語ではイチボ、牛の腰からお尻にかけての赤身肉の「ピッカーニャ」や、牛のバラ肉スペアリブにあたる部位の「コステラ」など、レギュラーの肉11種類のほかに、サーロインなど3種類が日替わりで登場します。専用のロースターのシュハスケーラで、遠火でじっくり焼き上げています。

大きなシュラスコナイフで目の前で切り分けるのを見るのも、シュラスコの楽しみのひとつ。さあ、最初のお肉は本場ブラジルでもいちばん人気の「ピッカーニャ」。脂が少ない赤身肉で、とってもやわらか。外は程よい焼き目で中はほんのりピンク色で、焼き加減も完璧です。
一口目はソースをつけずにいただきます。岩塩で下味がつけられているので、このままでも美味しい! 二口目はヴィナグレッチソース(ビネガーソース)と、唐辛子のピリ辛ソースの2種類のオリジナルソースをつけていただきます。「これはバリッと酸味が効いていている、こっちはピリ辛だ」と味変が楽しく、いくつでも食べられそうな気がしてきます!

次に運ばれてきたのは「豚バラ」。こちらも下味がしっかりとつけられているので、何もつけずに食べても美味。バジル、ローレルなどのハーブと、ガーリックやホワイトペッパー、岩塩を入れた専用のソースに漬け込んでから焼き上げます。

ストップするまで次々とテーブルに運ばれてくる肉・肉・肉。お次はパイナップル。「え、パインを焼くの?」と思う人も多いかもしれませんが、シュラスコではパインは定番なんです。
肉を食べ続けていると、口の中がちょっと脂っぽくなりますが、そんな時にパインは絶大な実力を発揮してくれるんです。パインの酸味が肉の脂をサッと流してくれて、「さあ、また肉へ」という気持ちへ。甘すぎない爽やかな酸味のパインは、そのまま食べても美味しいし、肉と一緒に食べても合う定番の人気メニューです。
食べ過ぎ注意! ブラジル料理が旨すぎて、肉かブラジル料理か迷う!

コースには4、5種類のブラジル料理がセットになっています。前述の通り、以前はバイキングで自分でとるスタイルでしたが、コロナ対策として席までサーブしてくれます。自家製ブラジリアンサラダ、ポンデケージョというチーズパン、揚げ物。

そして注目は「フェイジョアーダ」です。これは、黒豆と塩漬け肉の煮込み料理で、ブラジルでは代表的な国民食。

ブラジル料理が美味しすぎて、「フェイジョアーダ」をついおかわり。これからまだ肉料理もまだまだ出てくるというのに、どう食べるべきか大いに迷ってしまいます。肉は、牛のほかに、豚、羊、ソーセージと充実のラインナップ。お腹いっぱいのラインから2段階は超えてしまいそうな満足感。これでこの価格はコスパ良すぎです。お肉とブラジル料理をめいっぱい食べるのにオススメのお店です。
●SHOP INFO

店名:シュハスカリア!浅草店
住:東京都台東区西浅草2-15-13日光社ビルB1F
TEL:050-5890-1926
営:11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~22:00(L.O.21:00)
休:年末年始
※価格は全て税込
●著者プロフィール
矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国などのフォトガイドブックを執筆。近著は『はじめて旅するウラジオストク』(辰巳出版)。