福岡県内を中心に店舗を展開しているテイクアウト専門のからあげ店『大分中津 からあげ鶏kei』。からあげの聖地・大分中津のからあげに魅せられたオーナーが、中津の味を源流として研究を重ねて作り上げた、こだわりのからあげを味わえる人気店です。

お店に着くと、目に留まるのは〈当店の唐揚げは生肉での計量です〉の文字。量り売りをしているテイクアウト店の場合、揚げる前の生肉の重さで提供するお店と、揚げた後の重さで提供するお店がありますが、最近は前者が増えているようです。
肉は揚げると水分や脂が抜けていくため、どうしても小さくなってしまいがち。「え? これで100g?」なんて損した気分になることも無きにしもあらずなので、一見すると揚げた後の重さで計る店のほうが良心的に思われるかもしれませんが、生肉での重さで計る店は、“揚げ置き”をせず、“揚げたて”を食べられる、ということ。マックのポテトと同じく、“揚げたて”というのはかなり大きなアドバンテージなんです。
もちろん、『大分中津 からあげ鶏kei』も揚げ置きはせず、すべてオーダーが入ってから生肉を計量して揚げていくスタイル。部位も豊富で、モモ、ムネ、手羽先のほか、せせりや砂ずり、手羽中など珍しいものもあります。こちらで一番人気という「骨無しもも」と、女性に人気だという「甘辛手羽中」をいただくことにしました。
ご飯もお酒も不要? 片栗粉の風味がたまらないからあげ

骨無しもも、1個が30gほどのコロンとした真ん丸形状のかわいらしいからあげです。北海道産の片栗粉のみの衣は、極限までに薄くしているようで、食べた瞬間「衣、どこにあるの?」と思ってしまうほど。

しっとりした弾力がある肉からは、肉汁とともに旨みがどくどく溢れ出てきます。一体この小さなからあげのどこにこんな大量の肉汁が詰まっていたのかと驚きつつ、その美味しさに誘われるように200gを平らげてしまった筆者。いつもは「ご飯に合うか? お酒に合うか?」などと考えながら食べることが多いのですが、このからあげについては何もいりません。これだけで満足感は十分です!

続いて甘辛手羽中。手羽中とは手羽先の関節から先を取り外したものです。秘伝の甘辛いタレがかかったものを手でつかんでガブリ!骨付きなので食べられる部分が少ないかと思いきや、意外に肉厚。けっこう食べごたえがあります。タレは甘さがやや優っている感じです。これは白いごはんが欲しくなりますね。
さてこちらのお店、板橋駅近くの滝野川市場通りにあり、すぐ前にはスーパーもあります。
●SHOP INFO

店名:大分中津 からあげ鶏kei 東京1号店
住:東京都北区滝野川7-29-2
TEL:03-5972-4848
営:11:30~20:00
休:月曜
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。