10月10日(木)のゲストは、お笑いコンビハライチ岩井勇気さん。先月26日に初のエッセイ集『僕の人生には事件が起きない』を発売されました。

本日はその新刊を読んだ羽田圭介さんが岩井さんへインタビュー。その中で小説家転向を勧めました。その理由は…?

羽田:タイトル、『僕の人生には事件が起きない』が決まったのはどのタイミングですか?

岩井:書き始めてちょっとしてから、新潮社の人から「タイトルどうしましょうか?」みたいな話があって。そのエッセイの中から一文抜き出したのを何個か出してきて。そこから選んだんですが。僕、まったく活字を読まないんですが、中学のころライトノベルは読んでいて。

これ、ラノベみたいなタイトルじゃないですか?(笑)

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羽田:確かに(笑)このタイトルって正直ですよね。自分の人生っていろいろ事件があったって言いたがるじゃないですか。

岩井:芸能人は特にそうですね。

羽田:一般人レベルでもそうなので、まして芸能人はそうだと思うのですが。でも、「人生は割と平凡だ」とベテランの作家さんが言ってるのを対談本かなんかで読んで。だから、「ベテラン作家と同じこと言ってるな」と思いました(笑)

岩井:アハハッ!早めにたどり着いちゃいましたね(笑)それは嬉しいです。

羽田:そういったところで自分の記憶を捏造せず、冷静に観察して正直に出すというのは、非凡な才能かなと思いました。

岩井:ありがとうございます。盛るのが好きじゃないんですよね。盛らずに、妄想で膨らませたらなと思ってはいますね。

羽田:一番最後の「澤部と僕と」という、この本のための書き下ろしエッセイですね。

ハライチ・岩井勇気に羽田圭介が小説家転向を勧める理由

羽田:「澤部には何にもない」、「無の人と評してる」、「オリジナリティがないからこそ、自分を押し通すことをしない」という。

「だからこそ、バラエティ番組で澤部は活躍できる」と書いてありますが、そうかもしれないけどこんなにはっきり書きますか?(笑)「澤部にファンがいない」とか、「後輩に憧れられない」とか、「澤部自身もその無にまったく気付いてない」とか、もうよくこんなに言えるなって(笑)

幸坂:澤部さんはどんな気持ちなんですか?(笑)

岩井:大丈夫ですよ、もうこんなこと言われたって大丈夫なところまで行ってますよ(笑)

幸坂:澤部さんはこのエッセイを読まれたんですか?

岩井:読んでないと思いますよ。無のヤツになに言われてもこっちは響かないですから(笑)

羽田・幸坂:無のヤツ…(苦笑)

岩井:創作する人間になにか言われたら、「そうなのか」と思うのですが、澤部にはあんまり感想求めてないんですよね(笑)

幸坂:相方なのに…(苦笑)

ハライチ・岩井勇気に羽田圭介が小説家転向を勧める理由

羽田:僕はこれを半分ぐらい読んでて思ったのは、エッセイを書くのを止めたほうがいいと思ったんです。エッセイってエピソードの消耗スピードが早いんですよね。それで小説っぽいエッセイを書いているなら、いっそ小説を書いたほうがいいと思ったんです。

岩井:うわぁ、本当ですか?

羽田:なんかまだ小説を書いたほうが偉い風潮ありますよね?(笑)

岩井:アハハハハッ!そうですね(笑)

羽田:しかも、本を読まない人ほど「小説出してる人、偉い!」っていう感じありますよね。本読んでる人は別にそう思ってないですけど。

岩井:たしかにエッセイストってテレビのコメンテーターになるかロフトプラスワンに出るかですもんね(笑)

羽田:僕も単純に岩井さんの小説を読んでみたいと思いました。そう思った理由として、僕もエッセイを絞ろうと思ってて。ちょっとルーティンになってる感もあって。エッセイを絞って小説にしようかなと思って。だから岩井さんにも小説を勧めてみたんです。でもずっと読んでいくと、エッセイだからこその面白さもあって。

これが創作の匂いを漂わすと良さを剥ぎ取ることになりそうだなと思って、ぶっちゃけどっちがいいか分からないです!

岩井:分からないのかい!(笑)

羽田:まぁ、僕個人の要望としては、小説を書いてみてもいいかなとは思います。

岩井:どうですかね、僕2500字で書いてるんですが、長く書けますかね?

ハライチ・岩井勇気に羽田圭介が小説家転向を勧める理由

羽田:最近でこそ長い小説は多いですが、昔の日本文学の黎明期は、たとえば川端康成とかも超短編の掌編小説を書いてたので。ここに収録にされてるエッセイサイズの小説はいくらでもあるので。なので、小説という形にしたら別の層が読む気がしますね。エッセイよりも小説のほうが面白いという人も出るでしょうし。別に長編を書く意識も持たずに、短めの小説をたくさん書くとかでもいいと思います。

岩井:じゃあちょっと挑戦してみますわ。

幸坂:タクシーの話は小説っぽいと思いました…。

羽田:だから今度はパッケージだけ変えて小説にしてみたらいいと思います(笑)

岩井:分かりました、パッケージを変えてエッセイストから小説家になろうと思います(笑)たしかにその考え方はなかったですね。

◆10月1日放送分より 番組名:「ACTION」
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