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羽田:加藤さんおすすめの一冊は、枡野浩一著「ドラえもん短歌」です。
幸坂:「ドラえもん短歌」とは5・7・5・7・7のリズムに乗せて、ドラえもんの仲間たちやひみつ道具を読み込んだ短歌のことです。短歌の世界でカリスマ的人気を誇る枡野浩一さんがネットを中心に募集し、全国から寄せられた傑作が収録されています。
羽田:今の時期何も考えずに読むことができる一方で、文脈などからそこに書かれていないことを考えながら読むこともできますね。加藤さんが「ドラえもん短歌」をおすすめに選んだ理由はなんですか?
加藤:誰か1人の作品だとどうしても好みが別れると思うんです。「ドラえもん短歌」は色んな方の作品が入っているので、気に入ったものを見つけられる。全く合わないということがないんです。
羽田:加藤さんも投稿されているんですよね?
加藤:そうです。私が高校生のときに投稿したので20年くらい前ですね。
羽田:加藤さんは高校生のときに歌人としてデビューしたわけですが、短歌のどういったところに魅力を感じたんですか?
加藤:単純にパズルっぽい面白さを感じていました。5・7・5・7・7のリズムに言いたいことを当てはめるっていうのが、テトリスっぽい面白さがあってハマった感じですね。
羽田:短歌に細かいルールってあるんですか?
加藤:5・7・5・7・7が全てですね。俳句のように季語は必要ないので、リズムに収まればなんでも大丈夫です。季語は入れてもいいし、入れなくてもいい。
幸坂:それではここで、「ドラえもん短歌」の中から加藤さんと羽田さんが気になった作品を紹介していただきます!全6章の中から、まずは第1章「僕たちのドラえもん」から加藤さんが選んだ作品がこちらです。
『ちょっといい気になってたな 忘れてた 私のくせに のび太のくせに』
加藤:柳沢真奈美さんという方の短歌です。結構定番フレーズだから聞き流されてるけど、「のび太のくせに」ってすごくひどい言葉じゃないですか。そのひどさが切なく、どこかユーモラスに伝わってくるグッとくる歌だなと感じたので選びました。自虐でありながら、のび太へのひどさもあるっていう。
羽田:のび太のひどさも評価したんですね…なるほど。
加藤:短歌だと、普段言いにくいこともオブラートに包める良さがあると思います。短歌にすることで和らいだり面白くなったりすることもありますよね。
この他にも、加藤さんと羽田さんが選んだ作品を紹介!加藤さんが高校時代に投稿した短歌もお聞きしました!
◆4月23日放送分より 番組名:「ACTION」
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