TBSラジオ、マンスリーチャンネル「美村里江の本棚とんとん」7月の毎週日曜日夕方5時30分から放送中!
7月12日・日曜夕方5時30分から放送されたマンスリーチャンネル『美村里江の本棚とんとん』、第2回放送。
7月のマンスリーチャンネル全4回を担当するのは、女優でエッセイストの美村里江さん。
1か月間に200冊もの本を読破することもある読書家として知られ、新聞や雑誌などで書評、エッセー、寄稿、詩歌集と執筆活動でも活躍中。
美村里江さんが独自の視点で本の世界をご案内。本棚とんとん「ごはんの本」
ごはんの本ですからね、ちょっと私チャレンジだなぁと思ったんですけど、料理家な方々って文章が大変うまい方が多いんですよね。もちろんエッセイとレシピとっていうふうにセットになっているものが多いんですけれど、五感に対しての豊かさがあります。食べた時の感覚だったりとかを膨らませて想像させる文章が面白いので、これも一つ読み物でしょうということでご紹介します。
今回は「二皿」をテーマにした料理本です。
まず一冊目は、有元葉子さんの「二皿さえあれば」集英社から発売中。
2019年の10月にまず秋冬編が出たんですけれど、その後、春夏編も出ました。これも美しいんですよ、青いお皿にトマトとモッツァレラチーズ、アンチョビがあってというすごく綺麗な夏らしい表紙です。私がお気に入りになったのは、まずお料理の写真がバァーンと見開きであって、その後にレシピ、最後にコラムという感じでついていて、この順番でずっとご紹介が続くので読み物としても飽きないし目にも楽しいしということで、私は買ってすぐに全部を読んでしまいました。いろいろ魅力的なレシピがあって、まだ私も作ってないものがたくさんあるんですけど、これ作ってみたいなと思っているのが「ししとうのチャーハン」。作り方も簡単なんですよね。
続いて2冊目は、サルボ恭子さんの「フランス共働き家庭の2品献立」立東舎から発売中。
お家の中で撮った写真のような感じなんですけど、料理自体はやっぱりちょっと変わってるんですよね。サルボさんは元々老舗旅館の長女として生まれたそうで、料理家をやられていたおば様に師事した後に、フランスに渡られてホテルとかで修行なさって、旦那様とお知り合いなられたんですけど。旦那様がフランスの方なので、お料理がちょっと違うんですね。和風も入っているんですが「こんな風な見方もできるんだ」と思いました。
このレシピ本は、二品が同時に出来上がるように書かれてるんですよ。これ、すごい気が利きますよね。お二人とも働いてる忙しい中での平日二品献立と、ちょっと手の込んだ休日の二品という柱で作られています。
私がこのレシピ本から作っておいしかったものをご紹介します。
「切り干し大根の和え物」。
私の小学校の栄養士の先生が、すごく献立を凝って作ってくださっていて、その市の界隈だと給食がおいしい小学校で有名だったんです。その中で私が大好きだったのが、「ハムと大根のサラダ」。これが、今考えると生の大根ではなく、切り干し大根なんですよね。
いわゆる人参と油揚げと一緒にあるような切り干ししか作ったことがない方は、切り干し大根は是非味方につけて、いろいろな料理に使ってみてください。
(TBSラジオ『美村里江の本棚とんとん』2020年7月12日(日)放送より)

◆7月12日放送分より 番組名:「マンスリーチャンネル 美村里江の本棚とんとん」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200712173000