TBSラジオ「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」毎週木曜日夜21時から放送中!
「マイゲーム・マイライフ」のゲストに俳優の犬飼貴丈(いぬかいあつひろ)さんがやってきました。『仮面ライダービルド』に出演したり、『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞したりと、いわゆる王道のイケメン俳優街道を邁進する犬飼さん。
犬飼さん、喋り方に人柄が出ているといいますか、どんな話をしていても、ハツラツとしていて、また、ゲームを心底楽しんでいることがよく伝わってきます。中でも盛り上がったのはGTAのエピソード。オンラインで知らない人と関わったことで、とんでもない目に遭ったようで……。

犬飼「GTAで僕、人を信じすぎちゃいけないなっていうのを学んだんですよ」
宇多丸「ほうほう、どうしたんですか?」
犬飼「本当にこれはねぇ……ツラかった話なんですけど、オンラインでいろんな人たちと繋がれるわけで。優しい方が来たんですよ。ヘリコプターに乗って、僕の前に着地して。乗ったことなかったんですよ、ヘリコプター。ヘリコプターだ……! 撃たれるんじゃないか……ってビクビクしながら行ったんですけど、全然そんなことなく、乗せてくれたんですよ。優しい~、と思って。そのままヘリコプターで上空まで連れていってくれて。
宇多丸「はいはい」
犬飼「あそこの上のヘリポートに降ろしてくれて、降りたんですよ。というか、そこにずっと止まってるから、降りろってことかなと思って。で、降りて、景色見て、きれいだなって思ってたら、バラバラバラバラって俺を置いたままヘリコプターが去っていくんですよ(笑)。これ選択肢としては、いったん飛び降りて自分のライフをゼロにしてやり直すしかないじゃないですか。こんな残酷なことする!?って思って」

宇多丸「えええええ~~~~、すごい」
犬飼「で、最終的に覚悟を決めて、じゃあもういいやって飛び降りたんですよ。そしたらパラシュートがあったので、生きて帰れるじゃん、やったーって思ったら、ヘリコプターからバババババってやってきて」
宇多丸「ええ!? さっきのヘリ!?」
犬飼「ヤツが」
宇多丸「えええええええ!!!! 信じられない!!!!」

犬飼「で、殺されました」
宇多丸「えっ! 何その陰湿なやつ!」
犬飼「これ俺もう、人を信じるのやめようと思って」
宇多丸「ええええええ!!!! どこの国の人だろう!?」
犬飼「わかんない。もしかしたらこれ聞いてるかもしれないですよね」
宇多丸「まあ日本の人だったらね。ええええ~~~、それ酷い」
犬飼「そこで、なんていうんだろうな、社会の厳しさというか……」
宇多丸「あと、知らない人の乗り物についてっちゃダメとか」
犬飼「当たり前のことですよね。よく考えてみたら。知らない人についてっちゃいけないんだっていう(笑)」
宇多丸「はははははは! そうだけど! 手間がかかってるもんね、嫌がらせにね」
犬飼「陰湿なんですよ! びっくりした、俺もう」
宇多丸「初めて聞いた~そういうの!」

犬飼「悲しかったなぁ」
宇多丸「どうせ飛び降りるしかない。パラシュートはあるから、パラシュートもね、楽しいものではあるから……ずーっとそこを(ヘリは)待ってるんだ」
犬飼「見てるんですよ、僕のこと。パラシュートで降りやがったって。
宇多丸「えええ~、人生経験……。現実ではしようと思ってもできないですよね、なかなか」
犬飼「できないですよ、開いた口がふさがらなかったですもん。こうやってねぇ、未来ある若者の芽を摘むじゃないですけど! そんなことする!? みたいな」
その後もこのトークは続き、「シリアルキラーの被害者になれる経験がゲームでできるんじゃないか」なんて話になり、私もちょっと納得しかけましたが……、冷静に考えたら、嫌だよそんなの!!! 現実ではなかなかできないことができると言ったら聞こえがいいものの、そんなこと別に体験しなくっていいって!

宇多丸「GTAのプレイスタイル、僕はわりと武器はスナイパーライフルとかで、結構安全圏からきっちり距離取って、例えば小屋の中に敵がいっぱいいる状況だったら、全員外から皆殺しにしてから行く、みたいな」
犬飼「うわー! これ性格出るなー!!!(笑)」
文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)
◆7月30日放送分より 番組名:「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=202007302110000