TBSラジオ『週末ノオト』毎週土曜13時から放送中!
2月12日(土)放送分
オープニングでは、バービーがこの1週間に起きたこと・考えたことを振り返ります。(毎月2週目のパートナーは、山本恵里伽アナウンサー)
先日の農家の後継者問題の話題から・・・
今回は、バービーが「商店街の活性化」について考える
バービー:先々週に農家さんのお話をここでさせてもらったんです。農家さんの後継者問題、新規就農が難しいんじゃないかみたいなお話をしたんですけど、その後も引き続きものすごいたくさんご意見をいただいて。
山本:ありがとうございます。
バービー:今日もね、ずっと言えなかったことをもう言ってもいいかなっていう気持ちになってきちゃって。もちろん、私が経験したり感じたりした主観なんですけどね。商店街の問題。商店街離れってもう私たちが生まれた頃からあったりしていて。
山本:ずっと言われていることですよね。
バービー:だって、70年代とかにはコンビニができたりとかしていますから、すごい離れて久しいという感じで。しかも、もう一周回ったりして商店街の再活性化に成功した自治体とかも最近は話題だったりするじゃないですか。
山本:うんうん。
バービー:この地方創生には絶対欠かせない「商店街の活性化」。これはかなり肝になると思うんですけど。最初は、大型店舗ができて個人商店にお客さんがなかなか来なくなってしまったっていうところから始まっていると思うんだけど、私は今もっと複雑になっている問題があるんじゃないかなって思っていたんですよ。衰退していってしまう商店街っていうのは、成功事例もあるけどまだまだ成功に至らないケースもあって。まず、いったん現状を把握できるデータがあったので、簡単ですけど山本さん読んでもらってもいいですか。
山本:はい。中小企業庁で、3年に一度全国の商店街に、景気の状況や直面している問題や取り組んでいる事業などを調査しているということで、平成30年度の商店街実態調査を見てみると、1つの商店街あたりの店舗数は減少しているということで。前回の調査では54.3店舗だったのが、今回の調査では50.7店舗に減っている。さらに、商店街が抱える問題について。「経営者の高齢化による後継者問題」が最も多くて64.5%。次いで、「店舗等の老朽化」が38.6%。
バービー:すごい簡単に2項目だけご紹介しましたけど、ここでも「後継者問題」っていうフレーズが出てきているんです。ここからは私の感覚でのお話なんだけど、商店街の問題って地形なんかも絡んでくるから全国押し並べで「こうだ」っていうことは言いにくいと思うんですね。
山本:一概には言えないかもしれないですね。
北海道・栗山町出身であるバービーが感じたこととは・・・?

バービー:私が感じた話なんだけど、発想としては「後継者がいないんだったら、たたんで新しい商いをする人に貸すなり売るなりすればいいんじゃないの?」って思うのがシンプルな発想かと思うんだけど、ここでひとつ目の問題が出てきて。商店街、賃貸も売買も高いっていう。
山本:えっ。高いんですか?
バービー:高いっていうところに意外と気づけないことが多いなって思っていて。
山本:その辺は考えたことがなかったです。
バービー:例えば、私の地元の北海道栗山町の土地ですが、駅とか商店街から離れた南学田という地域があるんですけど、そこの坪単価は0.07万円。700円ですね。
山本:安い。
バービー:これは平均価格を出したので、それぐらいが妥当だろうという判断のデータなんですけど。で、商店街のある中央という地域の平均坪単価は3.8万円。で、高いところだと5.6万円というものもある。
山本:お高い!
バービー:結構差が開いていますね。移住したら「空き家を安く買って」とか、「家賃も安くなるんじゃない?」って、もちろん東京に比べたら安くなるんだけど、ノンノンノンなんですよね。意外と商店街とか市街地は高かったりという。また、ここでもうひとつの問題。地方の不動産は、あまり競争がないっていう。
山本:それはそうですね!確かに。地元にずっといらっしゃる方っていうのがやっぱり根付いていたりしますよね。

バービー:関係値の中で空き地を不動産屋さんに登録するとかっていうことがあって。だから、移住者とかUターンした若者とかが空き家を買えずに、しっかりしたお値段の賃貸に住んでいるっていうことが起きてしまう。
山本:そうなんだ・・・。
バービー:ニーズがあれば高くできるのはもちろん理解できるし、そのほうがいいと思うんだけど、だけどね、今は高くてニーズがなくなるっていう悪循環が起こってたりするんですよね。私の地元の話だけど、昔ながらの商店街って住居兼店舗であることがほとんどで、お店はやめたんだけど2階が家だから入って来なくても快適に暮らせるなって。
山本:騒がしくないほうが、生活するぶんにはいいですもんね。静かなほうがね。
バービー:そうなんですよ。高く貸しに出しておいて、入ってくるなら入ってきたでいいかなというパターンの人もいるかもしれないという。しかも、私の地元の商店街は、25年前に区画整備・再開発という名目で全部新しくしたんですよ。
山本:じゃあ、もう新しいピカピカの建物たちなんですか?
バービー:そう。ピッカピカなんだけど、がらんどうで。今は半分以上が閉まっている状態。
山本:ええっ。
バービー:それでやたらと道幅広くて、よく電柱からオルゴールだけが鳴っている現象ありますよね。あれが典型的なんだけど、私の地元でも流れていて。
山本:そうか。さみしいですね。

バービー:あと、これも私の知る範囲の話なんだけど。問題が複雑になる原因として、競争相手の少ないラスボス的な不動産屋さんが、そもそも商店街の人で地主であるケース。で、しかも、昔から商売をやっている家系の人って町の議員をやっていたりするのが多いよねっていうのも、ちょっと問題を複雑にしていたり新しい風が入りにくい理由のひとつなのかっていうふうに思いますよ。
山本:地域にはよると思いますけど、一概には言えないけれども、そういうケースもゼロではないということですね。
バービー:結局、新しい商いを始める方たちは商店街から離れたところで点々と商売を始めるの。だから、人が一か所に集まるっていう現象がなくなっちゃうのね。
山本:じゃあ、活性化はしづらいですよね。
バービー:そうね。もちろん、今住んでいる方は住居だから、「安く譲ってくれよ」って言うのはお門違いだなと私は思うんですけど。ぜひ、公平な土地価格で、不動産鑑定士とかいらっしゃるから、そういう鑑定を町のほうで入れるとかね。そういうことをしていくともうちょっと新しい風も吹きやすくなるのかなって思うんですけど。やっぱり人が来なければどんどん価値は廃れていくし、価値を高めるためにも「人の集まる場所」にしたいよなって。
山本:そうですね。お友達とかにバッタリ会ったりして。「楽しいな」っていうような場所になってほしいですよね。
バービー:バッタリ会うのがいいよね。
山本:地元ならではじゃありません?地元の商店街ってやっぱり「ここしか遊ぶ場所がない」っていう、そういうメリットでありデメリットでもあるんだけど、そこが町の人のみんなの憩いの場っていうのはこれからもずっと続いていってほしいですよね。
バービー:そうなんですよ。学生の時とかも「あそこに行ったら気になるあの子がいるかもしれない」みたいな場所とかあったらときめきながら通るじゃない。だから、ネットで何でも買える時代だからこそ、「物を売る」っていうことの商店街じゃなくて、人が楽しく集まれる、温かい場所っていう感じになっていったらいいなと私は思いました。