TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」毎週日曜夕方5時から放送中!(4月17日(日)放送分)
寺地拳四郎さん(Part1)
1992年生まれ。2017年5月にWBC世界ライトフライ級チャンピオンに輝き、8防衛を達成。
JK:おめでと~う! \(^o^)/
出水:今日はチャンピオンベルトを持ってきていただきました!
JK:こんな近くで見られるなんて・・・わあ、重たい! 顔が入ってるんですね。
寺地:一番端っこに僕の顔があります。これはモハメド・アリ、その真ん中の人たちがこの階級で十数回防衛した人たち・・・僕も名前忘れてしまったんですが(^^;)これがWBC会長。そして僕です。
JK:すっごいですね! これずっと持ち続けてくださいね。
寺地:これは買い取りなんで、僕のモンなんです。今回また買ったから、また新しいベルトが来るんです。これは持ち運び用で、新しい方を飾ろうかな、と思ってるんですけど。
出水:ジュンコさんは拳四郎さんがこのベルトを巻いた試合を見に行ったんですよね?
JK:京都に行きました! 前回行けなかったから、今回は私もリベンジ。2年以上にガウンを作ったじゃないですか。私も気合入っちゃってものすごいのを作ろうと思って・・・そしたらコロナになっちゃったんですよ。
寺地:いやぁカッコいいですよ。あのガウンも、WBCの記念館に飾らせてくれって言われてるんです。
出水:真っ白で、甲冑っぽいデザインで、白のスタッズがついているんですよね。袖を通した時はどんな気持ちでしたか?
寺地:見た瞬間衝撃でしたよ。ボクサーであんなの着てる人いないっすよね! あの派手さ。
JK:私が初めてガウンを作ったのは具志堅用高。ボクシングなんて見たこともないのに頼まれて、強烈なのを作ったの。あれに勝たなきゃ、と思って。でも着てくれてよかった! 着てくれなかったらどうしようかと思ってて。
寺地:いやぁ気合入りますよね、あのガウンは。
出水:試合ではジュンコさんはハチマキして、周りには芸子さんもたくさんいらしてましたが、リングに向かう途中の花道でお客さんを見る余裕ってあるんですか?
寺地:結構見ますね。あ、誰か知ってる声や、とかわかりますね。あえて人を探したりします。
JK:すっごい余裕ですね! 見てて、最初もポイント取りましたよね。だから安心かなぁって。でもものすごく攻めていくでしょ! すごかった。
出水:リベンジマッチでは最後にファイトスタイルを変えて臨んだそうですが、具体的には?
寺地:僕は結構足を使って戦うタイプやし、ぴょんぴょんしてフットワークでよける、みたいだったんですけど、今回はガードをあげて足を止めて、接近戦で打ち合うみたいな。
JK:ライト級って何キロですか?
寺地:僕のはライトフライ級っていうんですけど、軽量の時は48.9キロです。もうガリガリッすよ。
JK:よ、48.9キロ・・・Σ(・□・;) 顔もかわいいし、真っ白だし、弱弱しく見えるの。それが勝つっていうんだからすごいわよね。
出水:ジュンコさん、世界チャンピオンですからっ!! 弱弱しいなんてっ!
寺地:でも焼けないようにしてるから。シミになるっていうじゃないですか(笑)
出水:美意識高いですね! でも最初に負けた時は、もうボクシング辞めたいと思ったぐらいの挫折感だったそうですね。
寺地:負けた瞬間は「人生終わった」ぐらい・・・何も考えられなかったっすね。ホンマに負けると思ってなかったから。
JK:人生って一度試練を味わうと、そこから立ち上がる勢いっていうか、それがすごいと思う。ずーっと上手くいっちゃうと苦労も忘れるじゃないですか。大きな試練というか、人生最悪の苦労を持ってるとこれから強いですよ。だから今となっては良かったかもしれない。
寺地:ホンマそうですよね。だと思います。あとは強い人とやるだけですもんね。いま僕と同じ階級で京口選手という方がいるんですけど、その方とやりたいなあと思ってます。
JK:やっぱり勝つ人って、殴られないようにするせいかキレイですよね。血みどろのすごい顔してるんじゃなくて、美しいと思った。
寺地:今回もキレイに終わったので、よかったです。前回は血まみれになったので(^^;)
JK:やっぱり美しいっていうのは勝つんですよ。実力ですよね、美しいっていうのは。
寺地:そうですね、僕も結構気にしてます。腫れるのもイヤなので・・・僕が腫れてるとイジめられたみたいじゃないですか(笑)だからなるべく無傷で終わりたいっていうのがあります。だから今回はしっかりガードもあげて。
JK:ほんと、お化粧したらキレイでしょうね~(^^)
出水:ファイトスタイルを変えて、相手の矢吹選手がとまどっている感じはしましたか?
寺地:まぁビックリはしたでしょうね。見た人もみんなビックリしたと思うんすけど。
JK:勝ったら景色が変わるって言うじゃない? どんな景色でした?
寺地:なんて言うんかな、めっちゃ訊かれるんですけど、めっちゃ難しいんですよね。人生であんな喜ぶことあるんや、ってことぐらいのうれしさ。
JK:今もその嬉しさは持続してるでしょ?
寺地:うれしいっすけど、今はほっとしてる。あぁよかった~って。あんなうれし泣き、人生で初めてしました。あんな喜べるんや!って。
JK:その喜びも前回があるから。ただ勝つだけじゃなくてね。
寺地:そうですね、負けて勝つことの価値が高まった。前までは勝つのが当たり前だったんで。
JK:勝ちっぱなしっていうのも油断するからね。だからこれから本当の勝ちが始まるかもね。
寺地:前回は前半にポイント取られ過ぎたんで、今回は前半からポイント取っていこうと思って。
JK:最初からどどどど、と攻めて行ったのは分かった! 向こうも引いてたもんね。
寺地:2ラウンド目ぐらいで勝てるな、と思いました。やっぱり人って表情に出るんすよ。嫌がってる顔してたんで。
JK:でもあちら凄みのある人じゃないですか。剃りも入れて、いかつい感じで。
寺地:僕とは真逆ですよね(^^)対象的ですよね。
出水:今回は何キロぐらい減量したんですか?
寺地:10キロぐらいすかね? でも、もう戻りましたもん。練習よりも計量がしんどいと思います。2か月ぐらいかけて痩せるんですけど、1週間ぐらいで戻るので、「あの苦労は何やったんやろう?」って思います。本当、人って太るのカンタンやなあって。
JK:いつも減量中に食べるのはお肉?
寺地:減量中はキャベツ、鶏肉が多かったですね。卵。もう牛肉とか食べたいっすよね・・・。
JK:それもひとつの戦いですね! 49キロになったら負けだものね。
寺地:100グラムでも動いたらダメなんで。ホンマしょっちゅう体重測るのが怖いんすよね。「これはちょっと飲めるな」と思ったら水飲んで、1~2時間経ったら50グラム落ちるかな、とか計算して1日を過ごすって感じです。まぁ体には悪いかもしんないですけどね。
JK:48キロ級ってこれからもずっとそれでやるんですか?
寺地:今後どうなるかわかんないっすけど、今は統一選っていう他のベルトを取るか、階級をあげてやるか悩んでいるんですけど。
出水:今回ベルトを奪還して、ある意味自分にご褒美をあげてもいいと思うんですが、何かやりました?
寺地:食べ物はみなさんいろいろ連れてってくれるんで、美味しいお肉はたくさん食べさせてもらって(^^) 今は体重のことはあんまり考えないで、美味しいもの食べて幸せを感じてます。食べ物って一番幸せを感じられますよね! あと東京とかだったら予約できへんお店とかあるじゃないですか? そういうところも連れてってもらえるからラッキー! 減量した後やから、とくに食べ物のありがたみがわかるというか。
JK:全部リベンジですね(笑)いま体が喜んでるわね。