TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」毎週日曜夕方5時から放送中!(4月24日(日)放送分)

寺地拳四郎さん(Part2)

1992年生まれ。2017年5月にWBC世界ライトフライ級チャンピオンに輝き、8防衛を達成。

去年9月に矢吹正道選手にTKO負けを喫して王座を譲るも、先月矢吹選手に改めて挑み、3回KO勝ちでチャンピオンベルトを奪還しました。

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JK:もともとは和歌山で生まれた?

寺地:本籍が和歌山。お父さんのお父さんが和歌山なので、それをずっと守ってる。

JK:それで京都にジムを開いたのね。有名なジムですよね? いい環境。これじゃ勝たないとね(^^)

寺地:でも僕ボクシングは全くやる気がなかった。やれとも言われなかった。

JK:わかるわ、環境が良すぎて、当たり前で。よその世界を見てみたいっていうのもあるから。最初は何になりたかったの?

寺地:僕は一時期、高校の時はボートレーサーになりたくて。従兄弟がレーサーで、その影響でやりたいなって。ボクシングする予定はなかったんです。

JK:でもやっぱり宿命っていうか、運命ってあるのよ。私も画家になりたかったけど、ふっと思ったらファッションで賞をとってた。

寺地:本当そんな感じですね。僕もやりたくなかったけど、やり始めたら成長していって。イヤイヤやってたけど上手くなって、いつのまにかプロになって。

JK:人生ってそんなものかもね。自分がやりたいって陰に本物があるのね。

寺地:中3のときにボクシングを始めたきっかけも、勉強ができなくて、行ける高校がないって言われたんですよ(^^;) それでお父さんに「ボクシングしろ、そしたら高校行かしたる」って言われて。それでスポーツ推薦もらって高校に行ったんすよ。だから3年間ずっとボクシングやらなあかんなって(^^) 大学もボクシングで行かせてもらいました。

JK:関西大学よね。パンツに大きく「関西大学応援部」って書いてあった。

寺地:だから大学でもボクシング辞めれなかったんですよね。それでまた4年間続けて。学校では本気じゃなかったんですよ。やらなあかんって感じで。でもホンマ、ボクシングでやっていこうと思ったのは世界を取ってからですね。世界チャンピオンのベルトを取ってから。

出水:2014年にプロデビューして、そのあとたった3年間で世界王者!

寺地:そのきっかけもボートレーサーになりたくて。でもプロボクシングで日本5位になったら、ボートレースの試験で特別推薦をもらえる、みたいなのがあって。日本5位ならいけるなとおもってプロになったんすよ。だからボートレーサーのためにプロになったんです。

出水:ええ~そうなんですか?! でも世界チャンピオンになっちゃったら、みんなボートレースの世界にはいかせてくれないですよね?

寺地:もう戻れないですね(笑)

JK:自分で人生のマサカだ!と思ったのは何?

寺地:ホンマ負けると思ってなかったので、前回(防衛線で矢吹選手に)負けた時はマサカと思いましたね。

JK:なるほどね。

でもあの時って2週間ぐらいまえにコロナになったでしょ? 普通だったらチャンピオンベルト持ってるとワガママきくと思うのよ。こんな早いタイミングではやらない!とか。でもやっちゃった。

寺地:それでも行ける自信はあったんですけど・・・マサカでしたね。

出水:戦績が20戦19勝、11KO1敗。この1敗がマサカだったんですね。

寺地:でもこの1敗って人生で大事ですよね。

JK:私も応援に行かなかったから、私も悔しいわけ! でもそういう試練があって勝つって素晴らしいわよね。

寺地拳四郎「ボートレーサーになるつもりが、世界王者に」

出水:京都府宇治市のBMBボクシングジムの所属ですが、ジムの会長はお父様。2005年設立の日本最大級のジムで、ボクシングだけじゃなく、フィットネスやウェイトトレーニングなど、一般の方も利用できるんですよね。

寺地:そうですね、ボディビルの方もいます。でもプロボクサーはけっこう少ないですね。

もっと増えてほしいなって言うのはあります。

JK:でも拳四郎がいるから、自分もそうなりたい!って憧れる人、いっぱい来るでしょ。そういう役目も今後していかないとね。京都行ったら行ってみたい!

寺地:ぜひぜひ。ミット持ちますんで(^^)

出水:ここだけの話ですけど、拳四郎さんが優しい顔をしているので、ジュンコさんが「私も勝てるんじゃないかしら」って言ってたんですよ(^^;)

JK:でもそれが相手を油断させるっていうか。油断させといて、いざやってみたら「ええ~?」みたいな。

寺地:全然あると思いますね。多分、外国人の方にはより幼く見えると思います。それも作戦だと思います。

出水:女性の間でボクシング流行ってますから、ジュンコさんもぜひ(^^)

寺地:でもめっちゃシンドイと思います。こうやって腕を上げてるだけでみんなシンドイっていうので。

出水:まず3分間も動けないですよね。

JK:出水さんも好きだから、本当はやりたいんじゃない?(^^)でも走ってるから、長距離のマラソンに出てみたいとかはないの?

寺地:僕、長距離は得意なほうなんです。短距離はいまいちですけど。でも走るのに楽しさを見出せないんですよね。音楽聞かな走れない。40何キロ走ってる人ってホンマすごいなと思いますよね。自分との戦いですから。考えられへん!

JK:飽きてくるわよね! なのに何千人、何万人といてね。

寺地:ね! 何考えて走ってるんだろうって。歌を歌ったりとかあるんスかね? 僕は心の中で歌いながらとか走ってるんですけど。

出水:もともと運動神経は良かったんですか? 動体視力だったり瞬発力を求められる競技じゃないですか。

寺地:全然普通ッスよ。本当ボクシングだけできたんです。

動体視力のトレーニングってあるじゃないですか。あんなの慣れだと思います。やってたら誰でもできると思う。僕は全くやらない。ボクシングしかやらないです。筋トレとかはやりますけど。走るのもあんまり意味ないと思ってます。

出水:そうですか?!

寺地:ダイエットとして走ってるだけで。そんなにボクシングとは関係ないと思います。あとは考え方ですかね? 体の動かし方とか。練習でも雑にやってる人多いんですよ。無駄な練習。僕も最初はそんなんだったと思うんですけど、だんだん効率のいい練習になっていった。

JK:つい最近ソフトボールの始球式に出たんですよ。生まれて初めてボールを持ったんだけど、「力じゃない」って言われて。「重心移動で、勢いで」って。力でえいってやろうとすると変なところに行っちゃうの。

寺地:そう、無理やり力でやろうとするとね。パンチもそういう感じです。手だけで打つとやっぱり弱いんスよね。だから腰とか全身を使って。実際やってみるのは難しいですけどね。

JK:力じゃないっていうのがポイントだったな。宇津木監督に教えてもらったのよ。

出水:今ボクシングで進化するために取り組んでいることはありますか?

寺地:今何だろう・・・練習で微調整していくタイプなんですよ。前回の試合でいうとガードを上げるとか、重心を浮かないようにするとか。あとは顔の位置を動かす。今までは足で、バックステップとかでよけてたんですけど、足を止めるようになったんで、顔の位置でよけるっていうのを結構やりました。

JK:手が門みたいだものね。あの手の隙間から見るわけでしょ? 狭い世界ね! 次の挑戦はいつごろ?

寺地:2試合ぐらいやりたいから、夏ごろできればいいかなぁと。

JK:また減量が始まりますね(^^)

寺地:そうですね・・・((+_+))

JK:でも定期的に試練っていうか、ビジョンっていうか。やるんだ!っていう気合が入るから、早々とビジョンを決めといたほうがいいわね。

寺地拳四郎「ボートレーサーになるつもりが、世界王者に」

出水:試合直前、それこそリングに向かう前はどのように過ごしているんですか?
寺地:控え室ではこんな感じで、和気あいあいとしてます。入場の時はピリっとしますけど、基本はこんな感じです。

JK:リングに上がると人間が変わる?

寺地:あ、そうですね。「ぶっ潰してやる!」みたいな(笑)それまでは、緊張はしてますけど、あんまり周りには伝わらないですね。「緊張全然してへんやん」って。

JK:マイペースって緊張するとできないわよね。自分らしく、力を抜いたほうがマイペースになれる。その辺上手く、自然になってるのね。チャンピオンベルトをもらって、今後やってみたいことって?

寺地:これからはまず、4団体統一はしたいですね。ベルトを4つ並べたいです。

出水:おお~カッコいい!

JK:人生の目標ですね! 着々と頑張ってください! みんな期待してます。

寺地:ガウンも次、新しいのを作ってください。モチベーションも上がるんで(^^)

==OA曲==

M. W/X/Y / Tani Yuuki

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