TBSラジオからバービーがお送りする「週末ノオト」(毎週土曜13:00-14:55)
6月5日(土)のパートナーは国山ハセンアナウンサー。
国山ハセン「”演技”について考えてみた」アナウンサーコラム「〇〇について考えてみた」。
1か月前の前回出演時、「この春から、毎日がゴールデンウィーク」と言っていたハセンさん、ここのところ、テレワーク多めで、充実した巣ごもり生活を。
今更かもしれませんが、韓国ドラマ「愛の不時着」を観て感動…!普段、あまりドラマにのめり込むタイプじゃないそうなんですが、観ているうちに、途中から涙が止まらなくなってしまったそうで。


今の韓国のエンタメは日本とちょっと異なっていて、予算がとにかくあって、エンタメを海外に輸出している印象。そこから、「日本も、もっとインターナショナルに活躍できるような環境づくりが出来ないのかな?」と、ふと疑問に思ったそうです。
是枝裕和 監督の著書「映画を撮りながら考えたこと」という本の中に、監督論として、
「日本には専門学校や芸術大学のイチ学科としてはあるが、国立の映画大学はない。ほとんどの映画監督が独学や自主製作。」
「フランスでは多く監督が国立映画学校出身で相当なエリートでインテリ。映画学科に受かる事は司法試験よりも難しいくらい。」
などと書かれており…
これは監督だけでなく、役者においても、アカデミックに学べる場所が増えた方がいいのでは?とハセンさんは思ったそうです。
バービー:日本だったら、もっとアニメとかで国立の学校があってもいいのかなと思いましたけどね。
国山:サブカルチャーって日本の強みでもあるけれども、それが海外に流れてって、海外で作られたものが上回ってしまうってなると、少し寂しい気もするじゃないですか。だったらもっと「学校」みたいな教育機関を作り、国としても力を入れて行く…。それが、エンターテイメント全体を底上げすることにつながるじゃないかなっていうふうに思っております。
バービー:たしかに。なにか文化って、表彰のような動きは国からはあっても、育成するってところはあまり見えてこないですね。
国山:そこは一つ、課題と言ってもいいのかなと思うんですけど…私がなんで今回「演技」の話をしてるかと言いますと…私、演技に挑戦します!
バービー:うわぁあああーーーーー!(笑)

ハセンさん、演技に挑戦します。2時台は社会学者・下地ローレンス吉孝さんをお迎えして

下地さんは、「ハーフ」や「ミックス」と呼ばれる方々の研究をされている社会学者で、ご自身もおじいさまがアメリカ人という、いわゆる「クォーター」。
本日のパートナー、国山ハセンさんも、お父さんがイラク人、お母さんが日本人のハーフ。ハセンさんは下地さんの本を読んで、「幼いころからの葛藤やモヤモヤしてたことが論理的に言語化されていて共感!共感!共感!」と思ったそうです。
今回は、そんなハセンさんの体験も踏まえ、日本社会の根底にある「ハーフ」への意識について考える時間に。
バービー:そもそもなんですけど、「ハーフ」という呼び方を使っていいのかな?っていうのが、今こうやって話してても私自身疑問なんですけど…。どういう風に考えていらっしゃいます?
下地:「ハーフ(って呼んでも)問題ないよ」っていう当事者の方もいますし、言葉の背景にある色々なイメージであるとか、社会の思い込みみたいなものに違和感を覚えて、こういう(ハーフという)言葉を使わないようにしてるって方もいらっしゃったりとか…様々な意見っていうのがありますね。

バービー:見た目でどうしても「ハーフですよね?」とか「○○出来るんでしょ?」とか「国どこなの?」とかけっこう不躾に聞かれることも多いと思うんですけど、こういう質問ってけっこう受けてきてるんですか?
国山:私は受けてきましたよ。基本的には「ハーフなの?」「どことのハーフなの?」あと「英語できるの?」これがもうその確実に英語に結び付く。
バービー:あーそっか。
国山:そうです。「ハーフなら英語が出来る!」みたいな。んで「(英語)出来ないよ」「(笑)」これワンパッケージに…。

下地:やっぱり、「ハーフ=白人」「ハーフ=アメリカ」っていう社会の中のイメージっていうのがかなり強くて…「英語話せるの?」っていうのはかなり多くの人が…。全部のハーフの人がっていうわけではなくて、外見でハーフだとわからない人も居たりとかするので、人によって様々なんですけど、ただ、外見から外国人って見られてしまったり、旅行客だと見られてしまったりする人っていうのは、英語で話しかけられたりとか、英語を話せるっていうイメージ結び付けられる事がすごく多いです。
そこから、「ハーフ」の方への偏見や差別など、数多くの方にインタビューしてきた下地さんに解説していただきました。
下地さんのお考えとしては、「ハーフ」の悩みや苦しみを、世間にもっと知ってもらうことが大切。
その悩みの一つが、先ほどの「ハーフなの?」だったり。
悪気のない何気ない質問だと思っても、質問される側には、そこに壁のようなものを感じている。そういった事実をもっと広めていく。
◆6月5日放送分より 番組名:「週末ノオト」
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