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6月26日(月)は、月曜パートナーの滝沢カレンさんが大好きな“後味の悪い映画”をプレゼンしてもらうべく、年間300本映画を観て、YouTubeチャンネル『シネマンション』でも活動されている漫才コンビ・ジャガモンドの斉藤さんに教えていただきました。

年間300本映画を観るジャガモンド斉藤が滝沢カレンにオススメ!「後味の悪い映画3選」

後味の悪い映画その1『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』

向井:ちなみにカレンさんご覧になったことは?

滝沢:・・・申し訳ないけどあります。

一同:(笑)

斉藤:いきなりあるんですか!え?なんで観てるんですか?

向井:出鼻を挫かれました、斉藤くんが(笑)

滝沢:申し訳ない。

斉藤:ちょっと待ってくださいよ。初手でこれはやばいでしょ。覚えてらっしゃいます?

滝沢:最後ははっきりと覚えています。

斉藤:そうですよね。

向井:ちなみに僕は知らないですけど、どういった映画なんですか?"

斉藤:これはですね、今おっしゃっていただいた通りです。最後がとにかくもう一生忘れないエンディングなんですよ。どういう話かと言いますと、デビッド・ゲイルさんという、まさにタイトルにある男性が、大学教授とか色々やられてまして、この方が死刑制度に反対をする運動をアメリカで行っている方なんです。なんですけど、とある日、レイプ容疑で捕まっちゃうんですよ。で、この人自身が死刑宣告を受けてしまって受刑する、と。3日後にも死刑だっていうときに、とある女性の記者が呼び出されて「僕の人生について語るから後世に残してほしい」と言って、デビッド・ゲイルが今までの人生を振り返り始めて「実際何が起きたのか?」を語るというだけの映画なんですけど。これが後半で、死刑制度の問題もそうですし、犯罪者を憎む大衆の声とか、世論とか、メディアとか、とにかく全部がうねりを上げていって、とんでもない結末になるんですね。で「そういうことだったの?」って思っていたら、もう一捻り来る、という。

滝沢:うん、うん。

斉藤:そこで映画が終わって「うわー!」って。「エンドロール最後まで観よう」みたいな風に思える素晴らしい映画なんですよね。

向井:でも、カレンさんこれ知ってる?

滝沢:知ってます・・・。

斉藤:ちょっとそれがなあ。今、熱弁してて恥ずかしくなりましたもん。

向井:横で「そうそうそう」って顔してますけど(笑)

斉藤:そういうのが欲しいわけじゃないんですよね。知らなかった、みたいなのが欲しかったんですけど。

滝沢:すごい胸糞悪い。胸糞悪いっていうか置いていかれます。心を置いていかれます。見てる側はもう。

サーっと。私はそう感じました。

向井:でも、やっぱり印象には非常に強く残るような。

斉藤:多分ラストのカットとかはね。永遠に忘れられないです。

滝沢:確かにラストはもう永遠すぎる。

後味の悪い映画その2『淵に立つ』

向井:これはカレンさんどうでしょう?

滝沢:これは、知らないです。

斉藤:よし!

向井:セーフ!(笑)

斉藤:これ事前の打ち合わせはできないんですか?すり合わせするとか?

一同:(笑)

斉藤:なんでここでドキドキしなきゃいけないんですか?ここのギャンブル性。

滝沢:確かに。申し訳ない。

向井:これはどういった映画でしょう?

斉藤:日本映画でございまして。深田晃司監督という新進気鋭のめちゃくちゃ注目の監督の作品なんですけども、とある家族がいるんですね。お父さん、奥さん、娘さん、幸せに暮らしていて、小さな工場を経営していて。

とある日に浅野忠信さん演じる謎の男がやってくるんですよ。「誰だろう?」ってなったら「なんかお父さんが知り合いらしい」と。昔。で、あれよあれよという間に「この工場でちょっと働くことになったから」と、奥さんの断りもなく。で、お父さんがすごく親切にするんです、浅野忠信さんに。気付いたら「ちょっと家貸してあげてよ」って、家族の家の一部屋に浅野忠信さんが居候する形になってる。奥さんは「この人、私知らない人だし、何でこんな親切にするの?」って思ってたら、どうやら浅野忠信さん演じる謎の男は前科があって「何かを昔やったらしい」「お父さん、パパは何か関わってるらしい」という事がわかってくるんですね。

向井:はい、はい、はい。

斉藤:そうすると、映画の中盤で最悪なことが起きるんですよ。

滝沢:え!?中盤でですか?

斉藤:中盤で起きちゃうんです。さっきの『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』のオチだったようなレベルの”胸糞”なことが、中盤でまず起きます。

滝沢:そんなすごいことが真ん中に?

斉藤:え?もう起きるの?このレベルが?って思うと、その先がよりひどい事になってるんですよね。

滝沢:えー!?面白そう!面白そう!面白そう!

向井:良いですよ、良いですよ!だいぶ興味持ってますよ!

後味の悪い映画その3『オーディション』

向井:これカレンさんどうでしょう?

滝沢:・・・・・・・・・知ってます。

一同:(笑)

斉藤:知ってるんだ。マジっすか?

滝沢:いやこれ見ちゃったんですよね。

斉藤:『淵に立つ』と逆にすればよかったな。

向井:そうですね。逆にしておきたかったですね(笑)"

滝沢:でも説明聞きたいです。

向井:リスナーさんも知らない方いると思うので。

斉藤:『淵に立つ』に並ぶというか、人によってはちょっと上行くぐらいの気持ち悪い映画なんですけど、 三池崇史監督という有名な監督がいらっしゃいまして、この方は『忍たま乱太郎』の実写版とか、『ヤッターマン』とか『ゼブラーマン』とか、ファミリー向けの肩の力抜いて見れるような。

向井:カレンさんも、三池さんの『土竜の唄』出てらっしゃいましたね。

滝沢:出た時に三池さんとご一緒させていただいて。

向井:その流れで見たって感じですか?

滝沢:その流れで見たんですけど、もっと昔にも一度見て、ちょっともうグロすぎて。

斉藤:じゃあもう2回見てるって事ですか?

一同:(笑)

滝沢:でも説明は聞きたいです。

向井:どういった?

斉藤:三池さんって『土竜の唄』もそうなんですけど、割とライトなものを作れる方なんですけど、僕ら映画ファンとしては「また三池さんの楽しい映
画だ」って油断してると、とんでもないのを放り込んでくるのが三池監督なんですね。

向井:なるほど。

斉藤:三池監督が天願大輔さんという脚本家と組むときはろくなことが起きない、っていう。

滝沢:ろくなこと?(笑)

向井:良い意味で?

斉藤:良い意味で、でございます。これが天願さんと組んだ3本のうち1本なんですけど、その中でもかなりハイレベルなやばいやつで。

向井:ええ?

斉藤:話はシンプルで、お父さんがいて、お母さんを早く亡くしてですね、息子さんを男手一つでずっと育ててるんですね。息子さんも高校生になったし、そろそろ後妻といいますか、再婚したいな、みたいな事になってくるんですよ。そしたらこのお父さんの友達が、映像制作会社に勤めていて。その人が「オーディションやろうよ」と。「嘘の映画のオーディションやっちゃって、女優さん集めて、そこからお前が選べよ」みたいな、ちょっとずる賢いような。「途中で映画が頓挫しちゃった、とか言い訳すればさ別にいいからさ」みたいな感じでオーディションやるんですね。お父さんは「良いの?そんなの良くないよ?」って言いながらも、面接していくうちに、1人のある女性を好きになっちゃうわけなんですよ。ここまでが前半で、めちゃくちゃラブストーリーなんですが、後半とあるきっかけで、インフルエンザのときに見る夢みたいな、高熱のときに見る、なんか訳わかんない夢あるじゃないですか。

ちぐはぐな。その夢ゾーンに突入してから、映画自体が悪夢に突入していって。後半のクライマックスもちょっとやりすぎじゃないですかっていうぐらい、とんでもないグロテスクなゾーンに突入していくという。これがちょっと「オーディション」っていうみんながわかるような既存の概念というか言葉をうまくひっくり返した最悪の胸糞映画ですね。

年間300本映画を観るジャガモンド斉藤が滝沢カレンにオススメ!「後味の悪い映画3選」

泣きのオススメもう一本『由宇子の天秤』

向井:他のオススメあったりするんですか?

斉藤:あります、あります。

向井:例えば?

斉藤:それを出せば良いのか。

滝沢:聞きたい。

向井:タイトルだけでも。

斉藤:『由宇子の天秤』という。

滝沢:え!知らない!

斉藤:おー!これかー!こっちか。

向井:こっちだった(笑)

滝沢:これでしたね。『由宇子の天秤』

向井:これはどういった?

斉藤:ドキュメンタリー監督の女性監督がいて、性犯罪とか色んなものを追っかけている記者なんです。と ある日、自分のお父さんが教師をやっているんですけど、自分の教え子にそういう犯罪行為をしちゃったんじゃないか?という疑惑が浮き上がって、娘なんだけど自分のお父さんを追いかけなきゃいけない。

滝沢:あー、なるほど!

斉藤:レンズをお父さんに向けなきゃいけない、っていう葛藤が始まるんですけど、これもですね、終わり方。このレンズを一体最後誰に向けるのか、っていうところがすごい!

向井:うわー!

滝沢:面白そう!!!

斉藤:最後の最後まで観てほしい、という。

滝沢:絶対に観ます!

向井:いやでもオススメ3本の外なんでちょっと…。

斉藤:そういう言い方しないでください。ズルした、みたいな。

向井:勝敗で言うと1勝2敗という(笑)

斉藤:2敗してんのかあ。マジかあ。

年間300本映画を観るジャガモンド斉藤が滝沢カレンにオススメ!「後味の悪い映画3選」
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