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6月29日(木) 放送後記

毎日暑い日差しが照り付けるなか日焼け止めを塗っている皆さん、ご苦労様です。でも唇も肌の一部で紫外線対策が必要だということをお忘れではないでしょうか。

今回は出水麻衣アナウンサーの悩みでもある唇の「黒ずみ」と「輪郭のぼけ」と併せて唇のケアについてご紹介します。

出水アナの「黒ずみ」と「輪郭のぼけ」対策

出水:リップスクラブでターンオーバーを促すために「砂糖 + ワセリン」、もしくは「砂糖 + 蜂蜜」を塗っています。またリップクリームもUVカットが入っているものを選び、こまめに塗り直すことを心がけていて、摩擦は黒ずみの原因になるので力を入れすぎないで塗っています。さらに忘れがちな唇の汚れやメイクもきちんと落とすよう「クレンジング」も重要。同じく摩擦に注意して、くるくる指を回すように落としています。でもこれは自己流なので、合っているのかどうかわからない……。

そこで唇の悩みは専門家に聞いてみよう!ということでよしき皮膚科クリニック銀座院長で皮膚科医の吉木伸子先生に色々と教えていただきました。

まずは出水アナの方法が正解なのかどうか聞いてみました。

吉木:はちみつは抗菌作用があって保湿作用もあるので、唇に塗ることは良いと思います。砂糖に関してはあまり聞いたことがないので、どこまで根拠があるのかっていうのは難しいですね。はちみつとワセリンを混ぜて塗ったりすると保湿になって良いので、ぜひ、寝る前にそれをするのがおすすめです。

紫外線対策についてUVリップを塗るというのは一般的に行われていることで、それも一つの方法だと思いますが、UV成分でかぶれてしまう方もいらっしゃいますので、そういう場合はメイクをするときに少しファンデーションを塗ってみてください。ワセリンなどで薄く保湿して、その上から縁の部分を中心にパウダーファンデーションを少し唇に塗ります。

ファンデーションというのはかなりUV効果がありますので、その上から口紅を塗れば、かぶれにくいのでおすすめです。

それとメイクの落とし方ですが、擦らないようにするのは正しいですが、口紅が残ると沈着して黒くなるというのはほとんど俗説、そんなに神経質に落とす必要はないです。食事などをすると夜、寝る頃には大体口紅は取れてしまっているので、クレンジングであまり落とそうとしなくていいと思います。ちなみに唇というのは「皮膚」と「粘膜」の境目なので非常に薄く、さらに皮脂腺がほとんどないため乾燥しやすいです。ですからクレンジングするというのは乾燥の原因になります。スクラブなどの擦るものは黒ずみの原因になるので、あまり頻繁には使わない方がよいです。

「加齢」と「黒ずみ&輪郭ぼけ」の関係

年を重ねるごとに唇の黒ずみや輪郭ぼけが気になっているという出水アナ。その原因は本当に加齢なのか聞いてみました。

吉木:加齢によって唇の赤い部分と、肌の色との境界線がぼやけてきてしまうというのは、個人差はありますがよく見られる現象です。色がぼやけてくるだけではなく、唇そのものが薄くなってきます。

特に上唇ですが、薄くなって少し弛んできますので、唇の元々の形「キューピットボウ(キューピットの弓)」がはっきりしなくなってきてしまう方がいます。これは老化現象であって原因があるとかいうものではないですし、防げるものではないかもしれません。

黒ずみに関してはかなり個人差がありますので、年をとっても黒ずんでこない方も多いです。

黒ずみは唇が元々乾燥しやすくて、荒れやすい方に多いと言われています。特にアトピーなどで肌が乾燥しやすい方は黒ずみが出たり、あとはホクロみたいに黒い点が出てしまう方もいます。

口唇ヘルペスから黒ずみに

出水アナも疲れた時に出てくるという「口唇ヘルペス」。そこから黒ずみになることもあるそうですが、実際にはどうなのか聞いていました。

吉木:口唇ヘルペスが出ると、そこの部分が色素沈着になってしまうということはあり得ます。口唇ヘルペスは口唇ウイルスを体の中で持っていて、それが中期的にご本人の体力が落ちたり免疫が負けたときに表面化してしまう、という体質みたいなものです。対応策ですが、しっかり内服薬を飲むということが優先されると思います。口唇ヘルペスの飲み薬は皮膚科で処方してもらえますので、できれば常時いつでも飲める状態にしておいて、気づいたときになるべく早く飲むのがいいです。そうすると水泡がはっきり出てきたり、沈着したりということはかなり防げると思います。

水泡がもし出てしまった場合、水泡を触ったり潰したりすると周りに移ってしまうので、水泡が出ている間は絶対触らない方が良いです。1週間くらい経って乾いて治ってきたら今度は紫外線対策をします。パウダーファンデーションなどを上からしっかり塗っていただいて、紫外線対策をすれば黒くなってしまうということは防げると思います。

ウェットティッシュで唇を拭いていませんか? 夏も必要な唇のケ...の画像はこちら >>

黒ずみなどは普段から「バーム」や「ワセリン」を塗ることでも防げるということなので、何も塗っていないという方は、ぜひ塗るように心がけてください。

あとはサプリなどでビタミンBを接種するのもよいそうです。

「夏の唇荒れの原因と対策」

夏の紫外線対策はどのようなものがあるのか、そして荒れてしまった場合のケアについても教えていただきました。

吉木:夏は紫外線で荒れてしまったり乾燥します。乾燥した部分から、さらに紫外線が入ってシミになってしまうことも起こりえますので、ファンデーションで唇も塗れる範囲でUV対策をしていただくのが良いです。口紅も紫外線カットになりますので、そういうものを使ってケアしてみてください。

唇が荒れて皮がめくれたり、裂けそうになってしまったときは、絶対に皮をむしらないことが大切です。皮がめくれてくると、人から見えてしまうので、気になって取ってしまう方が多いですが、それをやると治らないし、色素沈着することがあります。とにかくワセリンやバームなどを持ち歩いて、小まめに保湿をするようにしていただいて、触らないということが大切です。

あとは荒れた部分を隠すためにグロスを塗ってしまう方がいますが、グロスは荒れた唇には刺激になりますので、おすすめはできないです。どうしても何かメイクをしたい場合は、口紅とワセリンの半々ぐらいに混ぜて、あの紅筆でまぜて乗せていただくと、ある程度カバーすることができると思います。

夜寝る前にはちみつとワセリンを混ぜて、唇にたっぷりのせてラップなどでパックしてからお休みいただくと、早く治ってくると思います。

食事をしたあとのNG行為

食事をしたあとについやりがちな行為で、唇にはよくないことがあります。

吉木:唇のケアで大切なことですが、食事の後にゴシゴシ拭いてしまう方がいます。

ティッシュとかウェットティッシュですね。消毒のアルコールとかがついてるもので唇を拭くことは乾燥の原因になりますので、ああいうものでは拭かないほうがいいです。もう少し柔らかいフキンや、ハンカチのようなもので軽く拭うようにして、食事の後にリップクリームやバームなどで保湿していただいた方がいいです。

また唇をなめる癖がある人がいますが、あれば乾燥の原因になるのでしない方がいいです。唾液の成分というのは意外に刺激になります。赤ちゃんがよだれを垂らして口の周りが荒れたりしますけれども、唾液にはいろいろな分解酵素とか入っていますので、それが唇に付くと乾燥してしまいます。

ウェットティッシュで唇を拭いていませんか? 夏も必要な唇のケア

普段からの保湿で、唇の黒ずみや荒れなどを防いでみてください!

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