TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!

8月7日(月)放送後記

生活の知恵を授かるコーナー「スーさん、コレいいよ。」

ゲストは、天気が好きすぎる気象予報士の増田雅昭さん!

熱中症対策の新しいキーワード「クーリングシェルター」って何?...の画像はこちら >>

暑すぎるけど、休める場所がない!そんなときはクーリングシェルターを探そう!

増田:クーリングシェルターとは、日本語で言うと、“暑さを避けるための場所、涼む場所”。冷房がよく効いている施設ですね。当然、高温の日は、外出をさけて、涼しい家の中にいれば対策になるのですが、 そうは言っても、外に出なきゃいけない人も多いですよね。

そんな時に、暑さから避難できる場所があれば、熱中症になる人を減らせる可能性があります。また、冷房の環境が自宅に整えきれないという方もいますし、クーラーを使うことを躊躇する方もいます。

今の熱中症に対する呼びかけでは、なかなか被害を減らせていないなか、クーリングシェルターで、もう一歩できる対策を進めようということですね。

毎年暑すぎて、「今年が一番暑い!」気がしていますが、実際はどうなの?

増田:近年は、暑くなっていることが数字にハッキリ表れています。東京だと、1980年代は35℃以上の日が、1年あたり平均0.9日しかなく、1日も無い年が半分ほどありました。

それが年々増えて、2010年代は1年あたり平均8日ほど。35℃以上は毎年。

2020年代は更に増えていて、去年は35℃以上の日が1年のうち16日も。

観測が続く150年近くの中で最多記録になったと思ったら、今年もすでに16日。また記録を更新してしまう可能性が高い。(8/8時点で更新が確定)

しかも、この東京の気温ですが、10年近く前から観測場所が変わって、今は皇居近くの北の丸公園、つまり緑の多いところで計っているので、もし以前のビルに囲まれた大手町の観測所なら、もっと高い気温が出ている可能性も…。

年々暑くなっている日本の夏に対応していく必要があるということで、政府は今年、地球温暖化対策に関する「気候変動適応法」というのを改正し、暑さ対策を強化していくことを閣議決定したんですね。

その対策の柱の一つが、いま発表されている警戒アラートのさらに上、「熱中症特別警戒アラート」を来年2024年からの新設を目指すというものです。

今ある「熱中症警戒アラート」とは何か違うの?

増田:「熱中症警戒アラート」より、さらに深刻な健康被害が予想される気温や湿度などの状況になる場合に出される、一段上の情報です。市町村など自治体は、冷房を備えた公共施設やショッピングモールなどクーリングシェルターを事前に指定しておいて、熱中症特別警戒アラートが発表されたら、クーリングシェルターを開放するのを義務付けるということになりそうです。

熱中症警戒アラートが当たり前になりすぎて・・・効果あるのでしょうか?

増田:たしかに…。暑い時って、しばらく高温が続くので、毎日のように熱中症警戒アラートが出てしまいます。「はいはい、また出てるね」という感じに、どうしてもなりがち。「熱中症警戒アラート」も始まって数年たって、徐々に浸透してきていますが、まだまだといったところです。

名前も、改善の余地はあるのかなぁと思います。たとえば、「高温警報」とかストレートなもののほうが伝わるのかも。

来年から新しく発表予定の、「熱中症特別警戒アラート」も、まだ仮の名前ということなので、今後変わる可能性はあります。

熱中症対策の新しいキーワード「クーリングシェルター」って何?

クーリングシェルターってどこにあるの?

増田:すでにクーリングシェルターを開設している自治体もあります。東京都の墨田区では、区内にある31の薬局から協力を得て、今年から「クーリングシェルター」として開放。

もちろん、誰でも利用することができ、訪れた人には、水、熱中症対策として経口補水液や塩あめ、それに冷却効果がある市販品のシートなどを無料で提供しています。(施設によって内容は異なるようです)

さらに!薬剤師が熱中症を予防するためのポイントも教えてくれるそう。

世田谷区は、熱中症対策として、高齢の方が外出した際、冷房が効いた場所で涼んで休憩をとれるよう、公共施設などを開放する取り組みを行っています。

「お休み処」として区内の公共施設のほか、協力を得た薬局や銭湯、接骨院など冷房が効いた施設の一部のスペースを開放しています。

東京都北区でも現在8か所に涼みどころ(クーリングシェルター)を開設。

そのうち3か所にはウォーターサーバーが設置されているそうで、ホームページには、「ご利用の際はマイボトルをご持参ください。」と書かれていました。豊島区では、高齢の方へのクーリングシェルターの紹介や戸別訪問も実施。

都内以外でも、埼玉県熊谷市では、今年から試験的に公共施設や商業施設などのあわせて10か所に、冷房が効いた部屋で暑さをしのぐための「クーリングシェルター」が開設。

市街地の酒店では、冷房が効いた部屋に冷たい飲み物などが用意されているそう。

他にも、神奈川県茨城県静岡県愛知県福島県大阪府兵庫県など全国各地でこうした取り組みが始まっています。

環境省によると、全国ですでに125以上の自治体が取り組みを進めていて、図書館などの公共施設のほか、コンビニエンスストアや銭湯、薬局などの

民間施設を避暑施設として開放しているということです。

環境省は今後、「クーリングシェルター」を増やそうと、多くの自治体に参加を呼びかけたいとしているので、もっと身近な存在として増えてくると思います!

このクーリングシェアは、「涼みスポット」「お休み処」「クーリングシェルター」などの“のぼり”や目印が張ってあったりするので、もし見つけたら、ちょっと入ってみるのもいいかも。

そのほうが、いざという時に避難しやすいですよね。

あとは、お住まいの場所や、通勤通学路の近く、おじいちゃん・おばあちゃんのお出かけルートの近くなど、クリーンシェルターを事前に調べておくと良いかもしれませんね。

協力できる民間施設の募集もしているそうなので、協力できそうという方は、一度お近くの役所に問い合わせてみてください。