TBSラジオ『ミラクル・サイクル・ライフ』毎週日曜日の夜18時30分から放送中!

1月7日(日)放送後記

おなじみ、自転車ジャーナリストの菊地武洋さんをお迎えしました。
毎年、菊地さんにはその年のトレンドを占っていただいています。

去年2023年は「ようやく自転車の供給が改善される!」という予想を立てていただきました。「供給のスピードが予想よりはるかに早かったですね。コロナが明けて一気に改善。改善されるどころか、今はパーツもフレームも余るほどです」と菊地さんは振り返ります。

このように自転車のトレンドを次々と的中させている菊地さんに2024年の潮流を伺いました。菊地さんによると、オールロードバイクに流行の兆しが見受けられるそうです。「オールロードバイクとはロードバイクとグラベルロードバイクの中間。グラベルロードバイクはタイヤが細いので舗装路を走るときはどうしてもスピードが落ちてしまう。ツーリング車として使うにはもう少しタイヤが太くて、フラットダートだけを走れればいいやという人向けに軸足をロード寄りにしたもの(=オールロードバイク)が注目されているんです」と菊地さんは解説します。疋田さんからは「ロードバイク、グラベルロードバイク、オールロードバイクの区別がつきにくいですよね」との指摘が。菊地さんは「タイヤの幅で考えればいいと思います。今のロードバイクだと28mmを中心に30mmくらいまで。

それよりも上、32mmとか35mm、37mmまでがオールロードバイクの守備範囲。グラベルロードは37mmよりも上に特化したタイプです。グラベルロードバイクは安定感には優れているけど、舗装路を走ったときはスポーティーさに欠ける部分がある。フロントのアライメントの作り方がロードに近いのがオールロードバイクです」と付け加えました。

さらに流行の兆しとしてもう1つ、カーゴバイクを挙げられました。カーゴバイクとは荷物を運ぶのに適した自転車で、大きな荷台があったり、三輪だったりするタイプ。「実はオランダではすでにカーゴバイク専用レーンの整備が進んでいるんです。日本の自動車メーカーのトヨタもフランスで作り始めている。ドイツでは補助金が出るようになっている。E-バイクが伸びてきたときと同じ胎動を感じるんです」と菊地さん。さらに今後カーゴバイクが普及したら車の免許を返納したお年寄りの強い味方になるのではという話に。「最近、地方を旅行して感じたのは路線バスの本数が減っている点。

お年寄りが安心して買い物に出かけられるカーゴバイクが広がればいいですね」と石井さんも頷いていました。

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