イモトが、初の落語体験に感動! 以前、ドラマで共演した立川談春さんからお誘いを受けていたというイモト。今回ようやく実現したものの、初の落語の独演会を前に「話が2つで2時間半? あと何するんだろう??」と戸惑ったという。
イモト:けっこう前になるんですけど、初めて生で落語を見てきました! それが、すごい豪華ですよ! 以前、ドラマの「下町ロケット」で共演させてもらった立川談春さんの独演会に行ってまいりました。共演してから何度かお誘いを頂いていたんですが行けなかったんですけど、今回はまんをじして、めちゃくちゃ楽しみにしておりました! お友達の立木早絵ちゃんと一緒に行きました。
イモト:いや~、すごいですね! 談春さんは、ドラマの現場でしかお会いしてなかったので、その時の空気と全然違いますね。聞くところによると、談春さんの独演会はめちゃくちゃ大人気で、チケットが取れないと。それをあんな良いお席で見ることができてありがとうございました。
初落語のイモト、「明烏とねずみ穴だけで2時間半も?」
イモト:私、落語のちゃんとした独演会は初めてで、今回の談春さんの独演会はお噺が2つと、お楽しみという何をやるのかわからないのが1つの、計3本。「明烏」と「ねずみ穴」というお話だったので、私は落語初心者だからあらすじをネットで調べて無かったんですよ。あらすじを見ると短いお噺なんですけど、独演会の時間で言うと休憩を入れて2時間半くらい。だから、早絵ちゃんと行きのクルマの中で、<今日って明烏とねずみ穴だけなんだよね?><これで2時間半なんですかね?><他にも何かやるのかな? そんなに長いお噺ではないよね?>みたいな話をしていて。
イモト、初落語の談春さんの「明烏」にびっくり!
イモト:で、会場に行って、まずお楽しみの短いお噺があって、そして本題の「明烏」だったんですけど、もうね、びっくりよ! あらすじを知ってるんだけど、あれをこう脚色するのか!!という。
イモトが「明烏」のあらすじを説明すると・・・
イモト:じゃあ私が「明烏」のあらすじを説明すると・・・お店の2代目の若旦那が生真面目で女遊びが苦手で。逆にそんな息子を心配したお父さんが、町で一番の遊び人2人に、女遊びといえば吉原ですよね、吉原に連れてって遊ばせてくれって。実際に、若旦那が吉原に行って、なんやかんやあるんだけど、結局、女遊びが苦手な若旦那が・・・あ、えっと、、、全然ダメだな(笑)。素人があらすじを話すとこうなるのよ! わかる(笑)!?
イモト:だけど、みなさん違うの! 談春さんの「明烏」を聴いて! 私、急にあらすじを話し始めて、あれ?と思って(笑)。落語を説明するのって、めちゃくちゃムズイじゃん! あらすじすら説明できねーわ(笑)。私が話そうとすると、こういうことになるのよ。私が話すと1分で終わっちゃうし、ああだこうだ言ってて、今ラジオを聴いている方で「明烏」を知らない人は、意味がわかんないでしょ(笑)!?
イモト、談春さんの落語を見て「想像力を使った映画を見ているようだった!」
イモト:でもね、談春さんの落語を聴いてみて! 座布団一枚で、談春さんが喋ってるだけなんだけど、もうね、絵が見えるのよ! 登場人物が2代目の若旦那でしょ、遊び人2人、お父さんお母さん、吉原の花魁もいるから7人くらいいるんだけど、それを談春さんが一人で7役くらいを声色を変えて。談春さんというおじさまが喋っているんだけど、もう花魁は花魁にしか見えないんだよね! 声色や仕草も含めてね。想像力を使った1本の映画を見ているような感覚で。実際に30分くらいあって。私なんて喋ったとしても1分よ。1分のものを談春さんが喋ると、30分になり、それがまあおもしろいの!! ヤバいね! それでびっくりしちゃって。
イモト:「明烏」はお笑い要素があるお話だったんですけど、談春さんが上手いんだよねえ! いや、真似はできないよ! 真似はできないけど、びっくりしちゃって! 釘付けですよ! あっという間の30分でした! オチもわかっていて、単純明快な話なんですけど、なんだろうな、ずっと聴けるというか。ほんと、びっくりしました!
休憩中、次回公演のチケットに走る談春さんファン!
イモト:で、休憩を挟むんですけど、その休憩時間に次の落語会のチケットが買えると、談春さんがアナウンスするんですよ。そしたらみんながすごい勢いでロビーに走って、次のチケットを買いに行くの! もうさ、ファンの方のあの熱いもすごいよ! たぶんですけど談春さんの落語を聴きに何回も来てると思うの。
イモト、「ねずみ穴」のあらすじを説明すると・・・
イモト:休憩が終わって、今度は「ねずみ穴」というシリアスな話なんですけど、これもあらすじを言うと、、、(笑)。これも難しいなあ(笑)。私の記憶も定かじゃないんですけど・・・
イモト:ある兄弟のお話なのかな。お兄さんの方が大きなお屋敷の人なんだよね、、、
スタッフ:商売をやっていて。
イモト:ああ、商売をやってらっしゃる大きなお屋敷の方で(笑)。弟の方が財産が無い中で、お兄さんにお金を借りに行こうとして、なんかあのう、、、いろいろ、、、最初、ちょっと待ってくださいね(笑)。
スタッフ:弟は遊び人で浪費家でお金があると使っちゃう。
イモト:そうかそうか、そういうベースがあって(笑)。お兄さんにお金を借りに行ったら、今だったらいくらくらいになるんだろう、、、
スタッフ:3文を貸したというから何百円単位くらい。
イモト:そうね。お金を貸してください!って頼みに来た弟に対して、お兄さんは何百円単位のお金しか貸さなかったんですね。これで、腹が立った弟がわらじを作るところからはじめてね。なんとかなんとか、のし上がって、自分でお店を持てるようになって蔵も作れるようになって。
スタッフ:お金を返しに行く。
イモト:あ、そうだそうだ(笑)。ちょっと待って、これダメだな(笑)。で、そこでお兄さんがなぜ、あの時に3文しか貸さなかったのかを熱弁するんですけど、そこの談春さんよ! 「明烏」とは全然違う! 実際に涙を流されて! もう空気が一気に変わるんですよ! 怒った時など迫力が凄かったです! なぜ3文だったのかを弟も理解して。兄弟が和解して、兄が弟に今日泊まっていくかというところから、オチまでもう一展開あるんです。こんなあらすじで、すみませんね(笑)。これを談春さんが30分で落語にすると凄いのよ! いやマジで見て欲しいね! 私は後半の「ねずみ穴」の談春さんにぐっときちゃってね。
イモトが感じた談春さんの色気!
イモト:あと、なんて言うんですか、談春さんの色気がエグいですね! 出てきた瞬間から、ここの空間はオレが支配をしている!という立ち姿というか。所作の一つ一つが、美しくて。着物の羽織り方、脱ぎ方。これだけお喋りしている中で飲むお茶のすすり方。いやあ、色気が爆発してましたね! ドラマ「下町ロケット」の役とは違う、これが談春さんの本業=落語家・立川談春なんだというのを、まじまじと生で見させてもらって感動しましたね。
イモト:冷静に見て、落語ってすごいなと思ったのが、明るい照明と、座布団一枚と、マイク。扇子などのちょっとした小道具はあれど、舞台のようなセットも無ければ、衣装も着物だけじゃないですか。音も出囃子くらいで。落語家さんの話1本で2時間半、あれだけのお客さんを楽しませるって、すごいコスパですよね! とんでもないですよね! 舞台の制作費でいうと、ほぼかかってないようなもんじゃないですか。すごい!かっこいい!と思いました。
イモト:ぜひ、違う落語も見てみたいです。で、スタッフさんから聞くと、同じ噺でも別の落語家さんがやると別のお噺になるらしくて。なので、いろいろ落語を見たいなと思って。あと、落語ファンの静かな熱意みたいなものを感じましたね。笑うところも皆さん、わかってらっしゃって。何百回も聴いている噺だからね。ここだよみたいな。
イモト、困惑! 談春さんの独演会の会場に“談志師匠の姿”が!?
イモト:で、談春さんの独演会が始まる前、どういうお客さんが来ているんだろうと会場を見ていて。そしたら、私の3列前だったんですけど・・・マジでびっくりしました! 私ね、<あれ、談志師匠かな!?>と思って(笑)。あれ、談志師匠って、、、あれ?あれ?って(笑)。でも談志師匠ってアレだようなあと思うくらいクリソツな方が客席にいて!
イモト:頭にバンダナを巻いてサングラスをかけて、肘を高めに腕組みをされて(笑)。その横に、お弟子さんみたいな坊主の人も付いていて。もう師匠感が漂っていて。何度も何度も目を擦って、あれ?あれ?談志師匠?って。でも、どう考えてもお客さんですよね。談志師匠の本当のファンなのかな!? コスプレするくらいのファンの方がいらっしゃって。本当に落語家さんの可能性もあるんですけど(スタッフ:無いです笑)さすがに無いか(笑)。
イモト:私、その日、本当に思ったことがあって。朝、今日は何を着て行こうと思った時に「すっぴんしゃん」でも話した、例の紫色の太いターバン(笑)。あれも候補に入っていたの! 遅刻ターバン(笑)。あれでもし行ったら、ヤバかったよ! 談志さんが前後にいてさ(笑)。さすがの談春さんも気が散るよ(笑)。2列続いて、<あれ、師匠?>って(笑)。