大ヒット映画『羊たちの沈黙』『ハンニバル』などでお馴染みの人気俳優アンソニー・ホプキンス(80)が、過去の自分を回顧。かつては大酒のみだったとして、「私との共演は(他の役者達にとって)喜ばしい経験などではなかっただろう」と述べた。


このほど実力派俳優として第一線で活躍してきたアンソニー・ホプキンスが、ロサンゼルスにて開催された第11回「LEAP conference」に出席。そこで自身の若き日を振り返り、このように述べた。

「まあ、(ああやって泥酔状態になるのは)演劇界ではいたって普通のことだった。」
「でも僕の場合、特に一緒に働くのも嫌な役者だったはずだ。だって僕はいつも二日酔いの状態だったんだから。」

しかしそんなアンソニーも、1975年には自分に嫌気がさしたのだそう。そのままでは信用を失いかねないという思いからアルコール依存症者の会に出席したところ、その場にいた女性にこう言われたそうだ。

「神様を信じてみてはどうかしら?」

その言葉にハッとしたアンソニーは目が覚め、二度とアルコールの誘惑に負けることはなかったという。


「僕はこう思うんだ。僕達にできることは山ほどあるってね。」
「今、自分がこのような人生を送れていることが信じられない。(出身地である)ウェールズで死んでいても当然な生き方をしていたんだから。アルコールゆえにね。人間には死を選ぶような生き方もできれば、最高な人生を選ぶ道もある。(過去については)失敗とも思っていない。
全てが運命だった。そういうことさ。」

なかなか克服は難しいとされる依存症だが、アンソニーは自身の行動を顧みて「このままでは駄目だ」と気付いたのである。宗教的要素がいかに大きかったは不明だが、女性の一言で目を覚まし正しい道を選んだアンソニーの生き様は、依存症に苦しむ人々に希望を与えたことだろう。

画像は『Anthony Hopkins 2017年1月15日付Instagram「After the rain, a beautiful clear sunny Saturday.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)