王室離脱前に残された公務をやり遂げるため、およそ2か月ぶりに英国へ舞い戻ったメーガン妃は、久々に足を踏み入れた同国で相変わらずメディアからの猛攻撃を食らってしまったようだ。米時間7日には『MSNBC Live』に出演した英ジャーナリスト、ヴィクトリア・マザーが妃を「貧乏人」と形容、この差別的発言に多くの人が不快感をあらわにしている。


英王室メーガン妃は1月に高位王族からの引退意思を表明して以来、カナダのブリティッシュ・コロンビア州を拠点に活動していたが、MEGXIT(メグジット、英国王室からの離脱)前に残された公務をやり遂げるため約2か月ぶりに英国へ戻ってきた。英国での久々の公務、しかもMEGXITを直前に控えたタイミングとあって新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなど様々なニュースメディアが妃をこぞって取り上げた。

ファッションからその言動に至るまで、妃に関する報道の大半はネガティブなニュースが多かったが、英ジャーナリストのヴィクトリア・マザーによる暴言は明らかに度を超えていた。マザーは米時間7日、“『Vanity Fair』誌ロイヤル研究家”との肩書きで『MSNBC Live』に出演、MEGXITに向けた“フェアウェルツアー”(お別れツアー)を行うヘンリー王子・メーガン妃夫妻について語った。そのなかでマザーはキャサリン妃との関係を引き合いに出し、

「メーガンは所詮“2番手”にしかなれない人生は望んでいない。」
「メーガンはケイト(キャサリン妃)へのクリスマスプレゼントにナイフを贈ったらしいですよ。すごいですよね?」

とニヤついた表情で述べた。


またマザーはメーガン妃が英国民を激怒させた理由は、エリザベス女王への軽んじた態度や敬意に欠けた振舞いであると分析、女王を「世界で最も尊敬される人物」と形容する一方で、メーガン妃については「英国人の大多数は、妃を“トレーラートラッシュ”と大差ないとみなしている」と罵った。

“トレーラートラッシュ”とは、貧しさゆえに一般的な居住スタイルを確保できず、簡易式の移動住宅(トレーラー)に暮らす低所得者を主に指す言葉で、北米では貧困層の代名詞として使われている。メーガン妃をそんな差別用語で形容したマザーには、ニュースキャスターのリンゼイ・ライザーも思わず眉をひそめ不快感をあらわに。「“妃がナイフを贈った”との発言は『NBC NEWS』が事実確認を取ったものではない」ことにわざわざ言及したのち、ライザーはまだ何か言いたげなマザーへのインタビューを早々に切り上げたのであった。

マザーによる暴言には視聴者から怒りの声が続出し、

「この人種差別主義者!」
「メーガン妃に謝れ!」
「メーガンのファンじゃないけど、この女の発言はあまりにもひどすぎる」

といったコメントが殺到。またマザーのように先入観を持った英メディアの報道を批判し、

「MEGXITは大正解だった」
「メーガンが英国を離れたのは、こういう悪意に満ちた差別的発言のせい」

などヘンリー王子・メーガン妃夫妻の王室離脱の決断に理解を示す声も多数見受けられた。


ちなみにマザーは2018年以降『Vanity Fair』誌への寄稿はしておらず、同誌元編集長がローンチしたメディア『AirMail』で執筆活動を行っている。2019年9月号のコラムでは、妃を「哀れな機能不全家族の出身」「貧乏人」などと形容、また米国からモナコ公国の王室に嫁いだグレース・ケリーを引き合いに出し、妃の女優としてのキャリアをあざ笑っていた。

画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2020年3月7日付Instagram「Yesterday, The Duchess of Sussex, Royal patron of the National Theatre, visited the Immersive Storytelling Studio in London, where emerging technology like Virtual Reality is being used to develop new forms of emotive storytelling.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)