降り積もった雪を前に大喜びした1歳の息子を楽しませようとして、雪の中に息子を放り投げた母親が物議を醸した。金メダリストでアルペンスキー元アメリカ代表のジュリア・マンクーゾさん(Julia Mancuso、36)が自身のインスタグラムに投稿した動画で、ユーザーから「危険すぎる」「無責任だ」などの批判が殺到したのだ。そんなジュリアさんが先日、再び動画を投稿して安全面への配慮を主張した。

2006年のトリノオリンピックにてアルペンスキーで金メダルを獲得したジュリア・マンクーゾさん(Julia Mancuso、36)が12月1日、インスタグラムに投稿した動画が波紋を呼んでしまった。

動画は、前夜から降り積もった雪に大喜びした息子ソニー君(Sonny、1)を楽しませようと、ジュリアさんがふかふかの新雪めがけて息子を放り投げる姿をスローモーションで捉えたものだ。

ソニー君は雪へと投げ込まれても終始笑顔で、楽しんでいる様子だ。そんな姿には微笑ましく受け止めた人がいる一方で、一部の母親からこのような非難の声が寄せらせた。

「ソニー君が楽しんでいるようには全然見えないわ。」
「お願いだからこんなこと止めて! 雪に埋もれて息ができなくなってしまう。危険すぎるわ。」
「かわいそうな赤ちゃん。不安から笑うしかできない時もあるのよ。」
「幼いこの子は自分の感情もうまく表現できないはずよ。」

するとジュリアさんは12月25日、「動画撮影時の裏側よ。私たちがどのように準備していたか見てちょうだい」と同日に撮られた別バージョンの動画を投稿し、以下のように反論した。

「前回の動画を理解できないという人たちからのメッセージを受けて、撮影当時の裏側を共有することにしました。」
「ソニーは(雪へのダイブを)楽しんでいました! この雪は一日かけてベランダに降り積もったもので、雪に埋まってしまうといった危険は全くありません。」
「私たちは文字通り雪が降るのを見ていたんです。それに、何回か事前に練習してから臨んでいます。こんな風に(柔らかな)雪は次の日にしか楽しむことのできない、滅多にない状態なんですよ。」
「そうね、私も子供を雪の中に投げ入れるのはよくないと思うわ。でもこんな雪が降ったら、ゲーム開始よ!」

2本目の動画で、ジュリアさんはソニー君の脇を抱えて雪の中に沈めるようにゆっくりと足先から降り下ろしては引き上げるといった動作を何回か繰り返している。どうやらソニー君を雪の感触に慣らしつつ、雪の柔らかさを確認しているようだ。雪に埋もれるたびにソニー君はクスクスと声に出して笑顔を見せている。

そして雪に投げ込まれた直後のソニー君の姿も捉えていた。ジュリアさんは雪に埋もれたソニー君をすぐに引き上げて、顔にかかった雪を払った。その時ソニー君は笑顔こそ見られないものの、恐怖や涙を見せている様子はない。

実はジュリアさん、1本目の動画に「この動画を見て不安に思う人もいるかもしれません。でも雪のある環境で育った人には、こんな風な雪は滅多にないものだって分かるはず!」とコメントを添えていた。


ジュリアさんが“雪上のプロフェッショナル”という点から多くの人は「ただの楽しい雪遊び」と好意的に捉えており、2本目の動画にはジュリアさんを支持するコメントが集まった。

「こんな風な雪が積もったら私たちも同じように子供を遊ばせるわ。」
「あなたは素晴らしい母親よ。こんな風に人を判断する恥ずべき母親たちの意見を聞いて、わざわざ説明することなんてないわ。そもそもこの人たちは雪を見たことがあるのかしら?」
「子供ってこういう遊びが大好きよね。ソニー君もとても喜んでいるように見えるわ。」

またこの動画を見たデイヴィッド・ヒル医師(David Hill)は『TODAY Parents』に「危険は見受けられません」として、以下のように述べた。

「この動画からは、ソニー君が危険にさらされている様子は一切見られません。」
「気温に対して赤ちゃんはきちんと着こんでいて、両親は環境にも赤ちゃんの健康にもしっかり気を配っているように見えます。」

こうして医師からもお墨付きをもらったジュリアさん。数日後にはわずか1歳にして上手にスキー板を操るソニー君の姿もインスタグラムにてお披露目している。

しっかりとママの血を引き雪に親しんでいる様子のソニー君にとって、今回の騒動は大きなお世話だったのかもしれない。



画像は『Julia Mancuso | Podcast Host 2020年12月1日付Instagram「Sonny loves the snow」、2020年12月27日付Instagram「Sonny the skier」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)