米フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(Walt Disney World Resort、以下ディズニー・ワールド)で現地時間9月15日、来園者の男性が立ち入り禁止エリアであるシンデレラ城に侵入した姿が撮影され、SNSで大きな話題を呼んでいる。この男性は半年間の入園制限を言い渡されたと『Miami Herald』などが伝えた。


ディズニーランドのシンボルでもあるシンデレラ城は、「東京ディズニーランド」とディズニー・ワールド内のテーマパークの1つである「マジック・キングダム(Magic Kingdom)」の2か所にしかないという。

マジック・キングダムのシンデレラ城内部には、レストランや招待者だけが宿泊可能な特別な部屋も用意されている。ゲストが入ることができるのはこうした許可されたエリアのみであり、外側の階段やバルコニーなどは基本的に立ち入り禁止で封鎖されている。

ところがどういう訳か、来園者の男性がシンデレラ城のバルコニーに侵入した姿が他の来園者によって捉えられた。TikTokでディズニー関連の投稿をしているシャノン・シェーファーさん(Shannon Shaffer)が撮影したその映像には、バルコニーの上で両腕を広げ、満足そうに記念撮影をする男性の姿が映っていた。

周囲からは「なんで彼は上にいるんだ?」など疑問の声があがっており、この事態に気付いたキャストが男性の方へ向かう姿もあった。
男性はその後すぐに階段を使って降りていた。

のちにこの男性は、フォロワー24万人を抱えるインスタグラマーでアルゼンチン出身のニコ・ヴァッカさん(Nico Vacca、25)と判明した。ニコさんはシンデレラ城のバルコニーへ繋がる階段の扉が開いていたことに気付き、そこから登って友人に写真を撮ってもらっていた。

下にいたキャストが自分を見ていることに気がついたニコさんは、「すぐに降りた方が良さそうだ」と思ったそうだ。その後、スタッフからどうやって登ったのかを聞かれて正直に答えたニコさんは、そのまま解放されたという。

これまで何度もディズニー・ワールドに足を運んでいるシャノンさんは「こんな状況は今まで見たことがありません。
男性があまりにも普通にしていたので、許可されて入っていたのかと思いましたよ」と米メディア『Miami Herald』の取材で明かしている。

勝手に侵入したという事実を知ったシャノンさんは「あそこまで簡単に行くことができるとは思っていませんでした」と話し、ニコさんがディズニー・ワールドから厳重注意を受けたりするのではないかと思っていたという。

シャノンさんの予想通り、その後ニコさんは園内で警備員や警察に声をかけられ、シンデレラ城の一番上まで登ったのか、TikTokにその様子を投稿したのかを尋ねられた。

そして警備員は「あなたが侵入した扉には“非常口専用(Emergency Exit Only)”と書かれていたが、扉は開いていたので見えなかったのだろう」とニコさんに話したそうだ。

結果的にニコさんはディズニー・ワールドから不法侵入の警告を受け、一時的に入園を制限されてしまった。警備員から6か月間は入園できないと言われたが、警察からは「3か月経てば入園できるようになる」と伝えられたとのことだ。


なおディズニー・ワールドは、この件に関してコメントなどは発表していない。

ちなみに今年5月には、ディズニー・ワールドを訪れていた元キャストが不法侵入により生涯入園禁止になってしまったという報道も話題になっていた。

画像は『The Daily Star 2021年9月28日付「Man thrown out of Disney World after being caught sneaking into Cinderella Castle」(Image: TikTok/pincessshannon)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)