米アイダホ州警察(Idaho State Police)の警察官であるエンリケ・レレナスさん(Enrique Llerenas)は先月13日、高速道路「I-90」をパトロール中に不審なバンを見つけた。サイドドアが開いたまま走行しており、車内の荷物が落ちてしまっていたためエンリケさんはその車を停車させた。
車には2人の人物と2匹の犬、そして1匹の猫がいたが、エンリケさんが事情聴取するとこの2人は規制薬物を複数所持していることが判明し、薬物所持の疑いで逮捕された。
そして同乗していた犬と猫を地元の動物保護団体に保護してもらうために連絡し、担当者が到着するまでエンリケさんは犬と猫を車の中に待機させていた。
当時の様子をパトカーのドライブレコーダーが捉えており、立ってドアを開けたまま車内を確認するエンリケさんの姿が映っている。2匹の犬はフレンドリーで大人しく車内で待っていたが、猫はこの状況に逃げ出したくなったのかジャンプして飛び出してしまった。車の隣には背の高い木々が並ぶ森があり、ここに逃げ込まれてしまえば見つけ出すのは困難だろう。
エンリケさんもそのことが脳裏に浮かんだようで、猫が路肩に積まれた雪を登り森の中に入ってしまいそうになるのを見ると、猫に向かって両手を伸ばし飛び込むようにして大ジャンプをした。そしてギリギリのところで猫を掴むことができ、暴れる猫を抱きかかえて車内に連れ戻すことができた。
咄嗟の判断で大ジャンプを決め、見事に猫を捕獲した様子を同警察がFacebookに公開すると、「猫のためにここまでしてくれたエンリケさんには敬意しかないよ」「この猫は外の世界で厳しい生活を強いられていたかもしれない。素晴らしい救出だ」「オリンピックの種目にしたいくらい見事なジャンプだね」など称賛の声が相次いだ。
ちなみにその後、動物保護団体のスタッフが到着して無事に犬と猫を引き渡すことができたと報じられている。
画像は『Idaho State Police 2022年2月4日付Facebook「Faster than a fleeing feline.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)