先日行われたウィンブルドンで初めてグランドスラム決勝に進出したニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク45位)について、同国のデビスカップ(デ杯)のキャプテンを務めるレイトン・ヒューイット氏が、再びナショナルチームでプレーすることを望んでいると地元紙が報じている。
【動画】キリオス、シングルスでグランドスラム初めての決勝進出 決勝マッチハイライト
2002年にウィンブルドンを制するなど2度のグランドスラム優勝、ツアー通算33度(うちダブルス3勝)のタイトル獲得を誇るヒューイット氏。
デ杯は2019年大会、オーストラリア代表としては2020年のATPカップ以来遠ざかっているキリオスについてヒューイット氏は、「もし、彼がプレーしてくれるなら、僕たちはもっと強くなれる。彼はシングルスとダブルスでも起用できるし、このフォーマットでは重要なことなんだ。その武器を使えるということで、可能であれば彼にその一翼を担ってもらいたい」とキリオスのメンバ入りを熱望した。
確かにキリオスは、ウィンブルドンのシングルスでグランドスラム決勝に進んだだけでなく、今年1月の全豪オープンで同胞のタナシ・コキナキス(同75位)とともに、44年ぶりに地元選手としてダブルスのタイトルを獲得。ビッグサーブやコンパクトなテイクバックから放たれる強烈なストローク以外にも繊細なタッチを併せ持つ。
「彼は心の中で、あと一歩のところで勝てなかったということに、まだがっかりしているようだ。でも、彼にも言ったけど、この2週間、そして芝コートを通しての活躍を誇りに思うべき。彼の力とゲームスタイル、能力は誰もが知っている。彼はただ大会に出て、自分自身を信じ続けるだけでいいんだ」と、ヒューイット氏はキリオスのことを高く評価する。
また、キリオスも母国テニス界で唯一と言っていいほど信頼を置いているのがヒューイット氏だ。
ウィンブルドン決勝前の会見では、「僕をずっとサポートしてくれた偉大な人はレイトン・ヒューイットだけだ。
現在、オーストラリア選手の中では、アレックス・デミノー(同26位)に続いて2番手のキリオス。今年9月に行われる「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」 での代表入りとなるのだろうか。