シナー、復帰戦「BNLイタリア国際」でベスト8


男子ツアー「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)シングルス4回戦が現地5月13日に行われ、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)は、第17シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/同18位)を7-6(2),6-3で下し、8強入りを果たした。

【動画】世界1位のシナーが地元イタリアで8強 4回戦ハイライト

昨年3月に禁止薬物であるクロステボルが2度にわたって検出されたことにより、2月9日から5月4日まで約3ヵ月の出場停止処分を受け入れた23歳のシナー。
地元イタリアでコートに戻ってきた。

初戦となった2回戦でマリアノ・ナボーネ(アルゼンチン/同99位)を6-3,6-4、3回戦でジェスパー・デヨング(オランダ/同93位)を6-4,6-2で下し、4回戦に進出。ATP500ミュンヘン、ATPマスターズ1000マドリードで4強入りして好調のセルンドロと対戦した。

シナーは昨年大会を股関節の怪我のため欠場し、一昨年は4回戦でセルンドロに敗戦。直接対決で2勝2敗となっている。

第1セット、第5ゲームでセルンドロのバックサイドにボールを集めて先にブレークしたシナーだったが、直後には10分以上のロングゲームを落としブレークバックを許す。それでももつれたタイブレークでは、4度のミニブレークに成功。2-2から5連続ポイントを奪い、7-6(2)で第1セットを先取した。

第2セットでは先に2ブレークを奪って、5-1とリードを広げる。堅実さを取り戻したセルンドロに追い上げられたものの、シナーは最後までリードを譲らずに6-3。3年ぶり2度目の8強入りを果たした。

試合後、シナーは「何度か対戦していて少しずつわかっているし、大会前にも一緒に練習した。
だからある程度どういった感じになるのかは掴んでいた。でも、タフなコンディションで相手を打開するのが難しかった」とコメント。それでも「彼が素晴らしい選手ということは直近の大会でも証明されているし、トップレベルの彼に勝てたことはとてもうれしい」と振り返った。

大会前には「自分のレベルがどの程度か」と不安を口にしていたシナーだが、復帰1大会目で早くも8強入り。「準々決勝進出は素晴らしい結果だと思う。今日はいくつも難しい場面があったけど、それこそ今の自分に必要なことだった。リズム、メンタルの強さを取り戻したい。少なくともあと1試合プレーできるのがうれしい」と実戦だからこそ得られる学びに満足感を示した。

初めてのベスト4入りをかけた準々決勝では、第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同7位)と、ハウメ・ムナル(スペイン/同66位)の勝者と対戦する。

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