アルカラス、ウィンブルドン3連覇へあと1勝


「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス準決勝が7月11日に行われ、第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク2位)が、第5シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同5位)を6-4,5-7,6-3,7-6(6)で下し、大会3連覇に王手をかけた。

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「全仏オープン」(フランス・パリ)ではヤニック・シナー(イタリア/同1位)との頂上決戦を制してグランドスラム5勝目を挙げた22歳のアルカラス。
今大会の前哨戦「HSBC選手権」(イギリス・ロンドン/ATP500)で今季5勝目を挙げ、クレーコート・シーズンから5大会連続で決勝進出と好調だ。

大会3連覇を狙う今大会は、初戦のファビオ・フォニーニ(イタリア/同138位)戦こそ7-5,6-7(5),7-5,2-6,6-1と苦戦したものの、その後は2回戦で予選勝者のオリバー・ターベット(イギリス/同733位)を6-1,6-4,6-4、3回戦でヤン・レナード・ストルフ(ドイツ/同125位)を6-1,3-6,6-3,6-4、4回戦で第14シードのアンドレイ・ルブレフ(同14位)を6-7(5),6-3,6-4,6-4、準々決勝でキャメロン・ノリー(イギリス/同61位)を6-2,6-3,6-3で破り、ベスト4入りを果たしている。

第1セット、開始早々にブレークに成功したアルカラスは、広角にパワフルなストロークを放って主導権を握る。リードしたことでどこか余裕も感じさせ、盤石のサービスゲームを披露。63%の確率で入れたファーストサーブではポイントを落とすことなく、6-4でセットを奪った。

第2セットはフリッツが攻撃的なテニスで挽回。プレッシャーをかけられたアルカラスは、サービスキープが続いた終盤でミスが続いてしまい、5-7でセットを失う。

それでも気持ちを切らすことなく、第3セットはリターンをしっかり返球していくアルカラス。テンポの速い攻撃でフリッツを追い込み、ミスをさせて計2度のブレークに成功。6-3で勝利まであと1セットとする。

第4セットはブレークなくタイブレークにもつれる。1ポイントが重くのしかかる中、アルカラスは2本のセットポイントをしのいで、粘るフリッツを振り切って、ウィンブルドン3連覇に王手をかけた。


「これ以上ないくらい誇らしい気持ちだ。ここウィンブルドンで素晴らしいテニスをして3大会連続の決勝に進めたことが本当にうれしい。日曜日が待ちきれないよ」

決勝の相手は、第6シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同6位)を6-3,6-3,6-4で圧倒した第1シードのヤニック・シナー(イタリア/同1位)。1か月前の「全仏オープン」決勝と同じカードとなった。

「ノバク(ジョコビッチ)に勝つのはとても難しいこと。それをあれほどあっさり倒したんだからなおさらだ」とシナーのレベルに驚きを隠さなかったが、「限界に挑むような試合になると思う。素晴らしい一日、素晴らしい決勝になるだろうからすごく楽しみ。ただ、また5時間半コートにいるような試合にはならないといいな。でも、もしそうなったとしても戦い抜くよ。とにかく楽しみだ」と再戦を待ちわびた。
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