フリッツ コルダとのアメリカ勢対決を制して4強


男子ツアー「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス準々決勝が9月28日に行われ、第2シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/世界ランク5位)が、セバスチャン・コルダ(アメリカ/同74位)を2時間19分の熱戦の末に、6-3,6-7(5),6-3で破り、同大会3年ぶりに4強入りを果たした。

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27歳のフリッツは、今季はグラスコート・シーズンの2大会でタイトルを獲得。
安定した成績を残しており、先週は「レーバーカップ」(アメリカ・サンフランシスコ)では世界ランク1位のカルロス・アルカラス(スペイン)にも勝利している。

2022年に優勝している今大会は、4年連続7度目の出場。第2シードとして、1回戦でガブリエル・ディアロ(カナダ/同35位)を4-6,6-3,7-6[10-3]、2回戦でヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/同51位)を7-5,7-6(4)を破り、準々決勝に進んでいる。

この日の相手となったコルダは、昨年8月に自己最高となる15位を記録しているものの、右すねの疲労骨折でグラスコート・シーズンを欠場し8月に復帰している。フリッツは、2回戦後に「怪我の影響で過小評価されている。体が元気な時は素晴らしいプレーをするのはよく知っている」と警戒していた。

第1セット、立ち上がりでブレークを許したフリッツだが、すぐにボールをクリーンに捉え始め、リターンゲームでコルダにプレッシャーをかけ続ける。第4ゲームでブレークバックすると、セット終盤の第8ゲームも破って6-3で奪う。

続く第2セットは、コルダがチャンスを作ってピンチを招く。ブレークポイントを握られ、フリッツはしつこさと強打でしのぐ。互いにサービスキープが続いて突入したタイブレークを落として、セットカウント1-1とされる。

勝負の最終セット、先にチャンスが訪れたのはコルダ。
リターンから攻めて3度のブレークポイントを握る。しかし、ラリー戦に持ち込んでミスを誘ってブレークは許さない。緊迫感のある場面で耐えたフリッツが、第6ゲームのワンチャンスをものにして6-3。2時間19分の熱戦を制して3年ぶりに4強入りを果たした。

「タフな試合だった。全体を通していいプレーができたと思う」と振り返ったフリッツは、「あれほど湿度が高く、暑いとは予想していなかった。あの暑さの中で長いラリーを何度もやるのは相当きつい」とコメント。「タフなスケジュールの中でも最初の3試合を勝ち抜けてよかった」と語った。

準決勝では、通算成績で2勝1敗としているジェンソン・ブルックスビー(アメリカ/同86位)と対戦する。
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