日本政府は29日、令和6年春の外国人叙勲受章者を発表し、タイの元財務・運輸大臣であるアーコム・トゥームピッタヤーパイシット氏ら5人が、日タイの関係強化などの功績で勲章を受章した。

在タイ日本大使館によると、受章したのは、財務相と運輸相を務めたアーコム・トゥームピッタヤーパイシット氏と、駐日タイ大使・タイ外務省事務次官を務めたシーハサック・プアンゲートゲーオ氏、天然資源環境省環境質促進局長を務めたモンティップ・シリラターナ・タブカノン氏、在タイ日本国大使館現地職員を務めたチャニカーン・サイサソン氏とマニッサ・ラーチャントラ氏。

アーコム・トゥームピッタヤーパイシット元財務・運輸相は、「運輸分野等における日本・タイ間の関係強化に寄与」した功績で、旭日重光章を受章した。

同氏は財務・運輸・国家経済社会開発庁長官を歴任し、日タイ間協力に基づく開発プロジェクトや各種協力を複数主導。日本の支援事業がタイで円滑に進むよう、関係先との調整に陣頭指揮を執るなど力強く支援し、日本企業の事業活動展開に大きく貢献した。

シーハサック・プアンゲートゲーオ元駐日タイ大使・元タイ外務省事務次官は、「日本・タイ間の関係強化及び友好親善に寄与」した功績で、旭日重光章を受章した。

同氏は2度にわたる在京タイ王国大使館勤務経験を通じ、日本とタイの友好関係の深化に大きく貢献。外務次官としても、日タイ外交関係の促進を果たした。

また、東部経済回廊(East Economic Corridor)事務局特別顧問として、日本企業のタイ進出や、タイにおける企業活動の促進に尽力した。

モンティップ・シリラターナ・タブカノン元天然資源環境省環境質促進局長は、「環境分野における日本・タイ間の協力関係の促進に寄与」した功績で、旭日中綬章を受章した。

 同氏は、タイ天然資源環境省環境質促進局長等として、環境調査研究所(ERTC)を設立。約7年間にわたる研究所の運営に大きく貢献した。また、タイの環境向上のため、日タイ環境協力を強力に推進。現在の日系企業の事業や在留邦人の生活の礎の構築に重要な役割を果たした。

チャニカーン・サイサソン元在タイ日本国大使館現地職員は、「日本国在外公館活動に寄与」した功績で、瑞宝双光章を受章した。

 同氏は、平成2年4月に在タイ日本国大使館職員として採用され、令和4年11月に退職するまで32年以上勤務。忠実かつ誠実に業務に取り組み、日本とタイの関係強化に貢献した。

マニッサ・ラーチャントラ元在タイ日本国大使館現地職員は、「日本国在外公館活動に寄与」した功績で、瑞宝双光章を受章した。

同氏は、平成4年7月に在タイ日本国大使館職員として採用され、令和5年1月に退職するまで30年以上勤務。非常に強い責任感を持ち、勤勉かつ意欲的に業務に取り組み、日本とタイの関係強化に貢献した。