古橋はイニエスタらがいて成長できていると語った photo/Getty Images
残留決める決勝弾
非常に稀ではあるが、この世界にはまったくの無名から一気にスターダムに駆け上がるシンデレラストーリーがある。神戸のFW古橋はまさにそれが当てはまるかもしれない。
15歳の時には奈良県のトレセンに落選し、高校卒業時にはJからのオファーなし。大学卒業時にも芳しい評価を受けられなかった。2017年にJ2の岐阜に拾ってもらう形で入団した選手が、今では世界的スター軍団の点取り屋としてプレイ。つい先日のキリンチャレンジカップは日本代表のユニフォームに袖を通した。
23日のC大阪戦では両チーム唯一のゴールを決め、神戸のJ1残留を決めた。そこで試合後のミックスゾーンでのインタビューの全文ならびに、フィンク監督の彼に対するコメントをお伝えしよう。
<古橋>
「(決勝ゴールの)その前に左足でミドルを打ってはじかれましたけど、一本いいシュートがあったので自信をもって(ゴールになったシュートは)蹴れました。その前に蛍さん(山口選手)のすごくいいパスがきて、僕もキッチリ止められて気持ちで押し込みました。僕ひとりで今日の勝利ではありません。チームが繋がったから、今日の勝利があります」
「(シュートは)ファーストタッチでいいところにいったので、右足でもちかえることもできた。でも相手が食いついいるのが見えたのでうまくかわせ(左足で打て)たかなと思います」
「(二桁ゴールは)率直に嬉しいですが、もっと早く二桁に乗せられたと思います。チャンスはいっぱいあったので。
「代表のユニフォームを着て45分間プレイして自信もつきました。ここでやってきたことがあそこでも通用する。かといってまだまだ課題も多い。もっともっと成長しないとと思います」
「毎年毎年いいチームで過ごさせてもらっています。今年に関してはダビ(ビジャ)がきて、セルジ(サンペール)がきて、ルーカス(ポドルスキ)もいて、アンドレス(イニエスタ)もいて、このチームは誰もがやりたいチーム。凄い人たちと日々練習できています。自分もこうして成長できている。恵まれているなと思う。もっともっと結果を残して恩返しをしたい。結果でしか恩返しできない。90分戦って勝てるようにしたい」
「僕は全国も経験したことないし、世代別(代表)にも入ったことがありません。
<フィンク>
「基本的にひとりの選手を褒めることはしませんが、今日の(古橋の)出来に関しては褒めたいと思います。彼はスピードがあって、体のサイズの割には力もあるし、ゴールができるし、アシストもできる。私たちの強化部を褒めるべき部分でもありますが、J2から獲ってきて、ここまでのパフォーマンスを出せる選手になりました。常にうまくなりたいという意志が伝わってくるような選手なので、彼が努力しているぶん報われるのは見ている立場としても気持ちいいです」
取材・文/吉村 憲文
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