イタリア代表で活躍していたバロテッリ photo/Getty Images
2021年までのバロンドール予想が面白い
2010年代のバロンドールはクリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシに支配される格好となったが、ここまで2人の支配が続くと予想していた人はどれだけいただろうか。
今から8年前の2012年、米『Bleacher Report』が今後のバロンドール受賞者を予想していく企画を組んでいたのだ。
まず2013年はメッシと予想されている。この年はロナウドが受賞したが、これは妥当な読みだろう。続く2014年はロナウドと予想し、その通りロナウドが受賞。このあたりまではメッシ&ロナウドが受賞すると読んでいたのだろう。流れが変わるのは2015年からだ。
何と2015年、同メディアは現アーセナルMFメスト・エジルがバロンドールを受賞すると予想。バロンドールの順位は1位エジル、2位カリム・ベンゼマ、3位ガレス・ベイルとなっており、メッシとロナウドはトップ3にも入っていない。
2016年も面白い。同メディアはこの年にFWマリオ・バロテッリがバロンドールを受賞すると予想している。これは完全な的外れと言っていいだろう。2位はゴンサロ・イグアイン、3位はエデン・アザールだ。
バロテッリは以前から才能を評価され、EURO2012ではイタリア代表の一員として準優勝を経験していた。当時の活躍から、同メディアは4年後の2016年にはバロンドールを獲得できると考えたのかもしれない。上手く育てば可能性もあったが、期待とは真逆の方向に進んでしまった。
2017年はエデン・アザールが受賞、2位がFWトーマス・ミュラー、3位アーロン・ラムジーと予想。2018年はネイマールが受賞、2位マルコ・ロイス、3位レアンドロ・ダミアン、2019年はオスカルが受賞、2位ジャック・ウィルシャー、3位ネイマールと予想されている。
アザール、ネイマールは今もバロンドールを狙えるだけの実力はあると評価されているため、両者の名前を挙げていたのは見事だ。
しかし他は残念ながら的外れだ。ガラスの天才だったロイス、ウィルシャー、さらには川崎フロンターレでプレイするレアンドロ・ダミアンの名前まで出ている。

アーセナルのエジル photo/Getty Images
レアンドロ・ダミアンは2012年のロンドン五輪で大会得点王に輝いているため、そこでの実績から6年後に世界のトップに立つと予想されたのかもしれない。
面白い予想は2020年も続く。今年のバロンドールは新型コロナウイルスの影響で中止となったが、同メディアは2020年にリヴァプールMFアレックス・オックスレイド・チェンバレンが受賞するとの大胆予想を展開している。
2位はトッテナムFWルーカス・モウラ、3位はドルトムントFWマリオ・ゲッツェだ。
2021年はアスレティック・ビルバオFWイケル・ムニアンが受賞、2位はバイエルンMFチアゴ・アルカンタラ、3位スレイマン・クリバリと予想している。
ムニアインも若い頃から才能を評価されてきたが、まさかこれほど長くビルバオでプレイを続けるとは想定外だったか。そう遠くないうちにビッグクラブへ向かうと考えられていただけに、ビルバオに残ったことでタイトルとは無縁のキャリアとなってしまった。
そして3位のクリバリだ。ナポリのカリドゥ・クリバリではなく、同メディアが指名したのは25歳のコートジボワール人FWのクリバリの方だ。こちらのクリバリは2011年にU-17ワールドカップで得点王を獲得しており、ディディエ・ドログバ2世と期待されていた過去がある。
同年には争奪戦の末にトッテナムが獲得したが、思うような結果を残せず。現在はチュニジアのエトワール・サヘルでプレイを続けている。
2012年時点で8年後のバロンドールを予想するのは難しいが、ロナウドとメッシの支配がまだ続いていると予想するのもかなり勇気がいる。同メディアとしてはゲッツェやバロテッリ、ウィルシャーが順調に育っているとの予想だったのだろう。
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