バルサでは思うように輝けないコウチーニョ photo/Getty Images
今季の立ち上がりは見事だったが……
ロナルド・クーマン体制のバルセロナが始動した時、一気に主役へ躍り出るかと思われたのがMFフィリペ・コウチーニョだった。
コウチーニョと若いFWアンス・ファティは今季序盤のバルセロナを引っ張る存在となり、トップ下の位置に入ったコウチーニョは開幕からリーグ戦3試合で1得点2アシストと確かな結果を残してみせた。
しかし、あれから約半年。膝の怪我もあり、コウチーニョの影は一気に薄くなってしまった。代わりにバルセロナの中盤で大ブレイクしたのは18歳のMFぺドリで、華麗なテクニックで中盤を掌握。早くもバルセロナの将来を背負って立つ存在になると期待されている。
コウチーニョといえば2018年に1億6000万ユーロもの移籍金でリヴァプールからやってきた選手だが、そこからの3年間はかなり苦いものとなっている。才能は申し分ないが、リヴァプール時代の輝きを見せることが出来ていないのだ。
当初はアンドレス・イニエスタのように左ウイングとインサイドハーフの両方で違いを生み出せる存在と期待されていたが、エルネスト・バルベルデの下でも本領は発揮できず。クーマンの下で希望の光が見えていただけに、このタイミングでの長期離脱は痛かった。今やバルセロナサポーターの視線はイニエスタ2世候補の1人であるペドリに向いており、コウチーニョのことは忘れられつつある。
コウチーニョは今夏の去就も注目を集めており、今からぺドリとの評価を逆転させるのは簡単ではないだろう。中盤の主役の座を奪われたコウチーニョは来季どこで輝くのか。2022年のワールドカップ・カタール大会でもブラジル代表の中心になれる実力者であるだけに、早くリヴァプール時代の輝きを取り戻してほしいところだ。