フィオレンティーナ戦でハットトリックを達成したパラシオ photo/Getty Images
セリエA最年長ハットトリック
ユヴェントスのFWクリスティアーノ・ロナウド(36歳)、サンプドリアのFWファビオ・クアリアレッラ(38歳)、ACミランのFWズラタン・イブラヒモビッチ(39歳)など、セリエAには歳を重ねても光を放つベテランストライカーたちがたくさんいる。そんな中、坊主姿に三つ編みを1本チョロっと伸ばした独特なヘアスタイルがトレードマークで、名門インテルでも活躍したアルゼンチン人ストライカーが偉業を成し遂げた。
それは、日本代表DF冨安健洋も所属するボローニャでプレイしているFWロドリゴ・パラシオだ。2012年から2017年まで所属したインテル時代にはDF長友佑都とも一緒にプレイした同選手も、今年2月に39歳の誕生日を迎えた。かつてはスピードとテクニックを活かしたドリブルを武器に、セリエAでゴールやアシストを量産。2013-14シーズンには、17ゴール7アシストと圧巻のパフォーマンスを披露していた。
パラシオのトレードマークであるヘアスタイルは健在だが、歳を重ねるにつれてプレイスタイルは徐々に変化。もちろん、ベテランになっても結果を残すための、世界最高峰のリーグで生き残っていくためのポジティブな変化だろう。近年は、ここぞという勝負どころなどではドリブルでチャレンジするものの、ゴールから離れた位置でボールを持って仕掛けるような長く力を使うプレイの回数は減った。その代わりにスピードと巧みな駆け引きによる一瞬の抜け出しで相手の背後を奪ってチャンスを作るプレイや、相手を背負いながらボールを受けて攻撃の起点となるプレイが増加。力の使い所をしっかり見極めながら、チャンスメイクしたり、仲間を助けたりするプレイが増えているように思う。
その結果、2017年夏からプレイしているボローニャでも、1年目はリーグ戦28試合出場4ゴール2アシスト、2年目は同28試合出場3ゴール6アシスト、3年目は同35試合出場7ゴール3アシストを記録。年齢的にも途中交代や途中出場の機会は増えているものの、今もなおチームの主力のひとりとなっているのだ。
そしてボローニャ加入4年目を迎えた今季も、第33節までで31試合に出場。
今季限りでボローニャとの契約が満了を迎えるパラシオ。契約延長や移籍、引退、夏以降どうなるかはまだわからないが、39歳になってもまだまだやれることを証明して見せた。去就を含めて、今後が気になるところだ。