試合後に鹿島戦を振り返った森重 photo/スクリーンショット
攻守両面で課題が浮き彫りに
FC東京は9日、明治安田生命Jリーグ第13節で鹿島アントラーズと対戦した。敵地での戦いということもあり、立ち上がりから試合のペースを握られると、90分通して3失点。
FC東京は2018年に長谷川健太監督がチームの指揮官に就任して以降、リーグ戦では常に上位争いを繰り広げ、昨季はクラブ史上3度目となるカップ戦優勝。Jリーグで近年、着実に力をつけてきたクラブのひとつであり、今季は悲願のリーグ制覇へ向けてフォーメーションを変更したり、守備の要であった森重真人を1列前のアンカーで起用したり、新たなシステムにチャンレジもした。しかし、そのチャレンジがなかなかうまくいっていないのか、ここまで思うようにチームが噛み合っていない印象。この5連敗の間、得点は3点しか奪えておらず、失点は13点と、攻守両面で課題が浮き彫りとなっている。開幕前は王者・川崎を脅かす存在と目されていたが、予想外の苦戦を強いられているのだ。
ここ数シーズンとはまったく違った状況となってしまっているFC東京だが、選手たちも勢いがあり、順調だった昨季までのチームとは異なり、今季のチームに違和感があるのかもしれない。鹿島戦後の選手たちのインタビューから、そんな様子を感じることができた。
◯森重 真人
「チームがうまくいっていないときというのは、試合中でもいろいろ感じることがあります。バランスが悪かったり、ひとつひとつのタイミングが遅れたり、球際で相手にボールがこぼれたりとか……。
「やり方は、そんなに大きく問題はないと思っています。あとはそれぞれ、負けている中で落ち込んでしまうことが人間なのであるかなとは思いますけど、そこでどれだけみんながポジティブに捉えて、トレーニングからしっかり準備をできるのかだと思います。まずは気持ちのところから、もっとポジティブにサッカーをやっていかないといけないかなと思っています」
◯小川 諒也
「自分としても、チームとしても、まだまだ足りない部分がすごく多いなと感じました。やっぱり失点の多さというのは、負けているときは明らかに多くなっていますし、今はゲームをしている11人の意思というのがなかなかそろっていないような気もします。しっかりチーム内で話し合って、意思統一してまとまってやっていきたいなと思っています」
「前回のマリノス戦で、『全員が食いつき過ぎてやられたよね』という感じの話になっていました。それに意識が行き過ぎたというか、全体的に今度は逆に下がり過ぎて、前線と中盤より後ろがかみ合わなかったシーンというのがすごく多かったなと思います。チームとしてどう戦うか。攻撃もそうですけど、やっぱり守備のときに行くのか、行かないのか、今のチームはまとまっていない。
FC東京は次節、柏レイソルと対戦する。浮上のキッカケを掴むためにも、連敗をストップするためにも、一つでも多くの課題を克服し、是が非でも勝利を収めたいところだ。