ロシアW杯ベスト16に進んだ当時の日本代表 photo/Getty Images
世界的に見れば未知数なチーム
2022年のワールドカップ・カタール大会へ向けたアジア2次予選で6戦全勝、37得点0失点と圧倒的な戦いを見せる日本代表は本当に強くなっているのだろうか。
世界から見れば、今の日本代表は正体が分かりにくいチームだ。
米『ESPN』もアジア2次予選で見せる快進撃に少し疑問を抱いているようで、2018年のワールドカップ・ロシア大会ベスト16のチームから進化しているのか測りかねている。最終ラインではロシア大会で吉田麻也の相棒を務めた昌子源も代表でポジションを失っており、世界のサッカーファンからすればロシア大会から面子がガラリと変わった印象があるのだろう。
しかも昨年から続く新型コロナウイルスの影響もあり、欧州や南米といった強豪と満足な試合ができていない。真の実力を試す場が少なく、今はクラブでのパフォーマンスから状態を判断するしかない状況だ。

2次予選では無双状態だが…… photo/Getty Images
2022年のカタール大会でベスト16以上を狙えるのか
だが、代表で絶対的な存在となっているFW大迫勇也、FW南野拓実は今季所属クラブで苦戦していた。アルミニア・ビーレフェルトで復調したMF堂安律も昨季はオランダのPSVで苦い時間を過ごしており、新10番候補と期待されたFW中島翔哉もFCポルトでは結果を残せなかった。
今季最高のパフォーマンスを見せたのはボローニャDF冨安健洋、シュツットガルトMF遠藤航、フランクフルトMF鎌田大地、ヘンクFW伊東純也といった面々だが、前線の大迫や南野がクラブでほろ苦い時間を味わったのは気がかりだ。
ワールドカップ・カタール大会まで残り1年近くとなっているが、アジア2次予選での戦いをどう受け止めればいいのか。世界へ実力をアピールする一戦と期待されるのは、今月11日に予定されているセルビア代表との国際親善試合だ。欧州主要リーグで結果を残している選手が数名いるセルビア相手に通用するかどうかは、今の代表の実力を見極める1つの基準となるのではないか。
果たして森保ジャパンはロシア大会ベスト16のチームを超えることができるのか。