A代表でも出番を得る板倉 photo/Getty Images
今後も守備が日本のストロングポイントになるか
長く日本代表を支えてきたDF吉田麻也に加え、セリエAではボローニャDF冨安健洋が飛躍するなど、気付けばディフェンスが日本代表のストロングポイントになった。
その流れは今後も続いていくだろうか。
まずはマンチェスター・シティからフローニンヘンにレンタル移籍していた板倉滉だ。
今季の板倉はオランダで文句のつけようがないシーズンを送り、A代表でも計算できる選手へと成長した。センターバックに加えて守備的MFまでこなせるのが強みで、3バックと4バックの両方に対応できる。板倉のような大型守備的MFは日本代表に欠けていたパーツでもあり、今後のステップアップ次第では代表で不動の存在となるかもしれない。

菅原も注目のサイドバック photo/Getty Images
最終ラインの世代交代はスムーズに進むか
板倉ほどの評価は得ていないが、同じ東京五輪世代のMF中山雄太もオランダのPECズヴォレでポジションを確保していた。センターバック、左サイドバック、守備的MFと複数の役割を任されるなど、こちらもユーティリティ性が高い。
2018-19シーズンはエールディヴィジで4試合、2019-20シーズンは怪我もあって14試合の出場に留まっていたが、今季はついに信頼を勝ち取って32試合に出場するなど、中山も着実に成長を続けている。
そしてもう1人。AZで上位争いを経験している東京五輪世代DF菅原由勢も今後の成長が楽しみな右サイドバックだ。
28歳のヨナス・スヴェンソンとのポジション争いが続いているものの、ブラジル『Globo Esporte』は菅原のことを酒井宏樹の後継者候補と見ている。
内田篤人、酒井宏樹と近年の日本代表は右サイドバックが優秀だったが、海外で揉まれる菅原もその流れに続けるだろうか。
彼ら若いDFたちが欧州で経験を積んでいるのは貴重で、最終ラインの世代交代も比較的スムーズに進むかもしれない。以前は複数の日本人DFが欧州でプレイするなど考えられなかったが、今はそのハードルも突破され始めている。板倉、中山、菅原のエールディヴィジ組にはさらなるステップアップを期待したいところで、日本代表守備陣の未来は明るいか。