フランス代表のムバッペ photo/Getty Images
優勝には若きエースの得点が不可欠
グループステージではカリム・ベンゼマ、アントワーヌ・グリーズマンにも得点が生まれたが、まだフランスはFWキリアン・ムバッペに当たりがない。
ペナルティエリア内でチャンスは得ているのだが、まだEURO2020では無得点だ。
シュートチャンスが作れていることはポジティブな材料だが、実はムバッペは代表直近10試合で2点しか奪っていない。将来のバロンドール候補と言われるプレイヤーとしては寂しい数字で、サポーターも状態を気にかけているのではないか。
エースの1人として気負いもあるはずで、今大会はシュートの際に力んでいるようなシーンもあった。
ベスト16ではスイス代表と対戦するが、ポルトガルやドイツと同居する死のF組の戦いを考えればスイスは明らかな格下だ。代表監督ディディエ・デシャンとしてはスイス戦で攻撃陣にリズムを掴んでほしいと考えているはずで、ムバッペもベスト8以降の戦いに弾みをつける意味で得点が欲しい。
フランスが優勝するにはベンゼマ、グリーズマン、ムバッペの新トリオが爆発する必要があり、ここが機能しなければ優勝は難しい。
22歳の若きエースは決勝トーナメントで暴れてくれるのか。2018年のワールドカップ・ロシア大会ではベスト16のアルゼンチン戦で2得点を記録し、ムバッペ も一気に波に乗った。その再現に期待したいところで、決勝トーナメントからは一段ギアを上げることが求められている。