コパ・アメリカで輝きを放ったラパドゥーラ photo/Getty Images
コパ・アメリカでの活躍で様々なクラブが注目
セリエAの2020-21シーズンを2位で終え、8シーズンぶりにチャンピオンズリーグの出場権を獲得するとともに、ようやく暗黒期の終わりが見えてきたACミラン。毎年のように起こった監督の交代劇に、なかなか実らない補強など、ここまでの道のりは決して簡単なものではなかっただろう。
ただ、昨季復活を遂げたミランと同様に、そんな呪いによってミラノで不遇なキャリアを送った選手たちも、新天地で本来のパフォーマンスを取り戻しつつある。代表的な選手で言えば、フランクフルトのポルトガル代表FWアンドレ・シウバだ(今夏にライプツィヒへ移籍)。ブンデスリーガで昨季、キャリアハイとなる28ゴール8アシストの活躍を見せ、ドルトムントのFWアーリング・ハーランドをおさえて得点ランキングの2位に入った。ドイツの地で見事に再起を果たしたのだ。また、同じくブンデスリーガで活躍するポーランド代表FWクシシュトフ・ピョンテクも、2020年1月にヘルタ・ベルリンへ移籍して以降、徐々に調子を上げてきている。
そして、また新たに復活を遂げようとしている元ミラン9番がいる。ペルー代表FWジャンルカ・ラパドゥーラだ。現在31歳のラパドゥーラは、長きにわたる下積み生活を経て加入したぺスカーラでセリエB得点王(2015-16シーズン)に輝くと、2016年夏にミランへ移籍。低迷に陥った名門を復活へと導く次期エースとして期待された。
しかし、ミランではリーグ戦27試合に出場するが途中出場も多く、思うように出場時間(1254分)は伸びず。当時のチーム内では奮闘していた方かもしれないが、8ゴール3アシストとあまり結果を残せなかったのだ。
そんなラパドゥーラは、今夏にブラジルで開催されたコパ・アメリカ2021にペルー代表の一員として参加。すると、4ゴール1アシストの活躍を見せ、得点ランキングの3位に入ったのだ。ちょっとしたことをキッカケに、再び輝きを放ち始めるサッカー選手は少なくない。ラパドゥーラもこの大舞台での活躍が、再起へのターニングポイントとなってもおかしくはないだろう。
なお、コパ・アメリカでの活躍に加えて、所属クラブのベネヴェントがセリエBに降格したこともあってか、ラパドゥーラの去就に現在注目が集まっている。伊『calciomercato』などによると、トリノやボローニャ、エンポリといったイタリア国内のクラブをはじめ、ボカ・ジュニアーズやパルメイラスといった南米の名門クラブなども興味を示しているという。