ローマで再起を図るエイブラハム photo/Getty Images
停滞しつつあったキャリアに再び火を
チェルシーでは居場所を失っていた若きストライカーだが、彼は今夏向かった永遠の都でその評価を取り戻すことができるのか。ロンドンからローマへ、逆襲を果たすべく活躍の場を移した男がいる。
その男とは、先日ASローマへの完全移籍加入が発表されたFWタミー・エイブラハム(23)だ。チェルシーでは期待の若手の一人として2019-20シーズンにプレミアリーグで15得点を挙げた同選手だが、以降は出場機会を失っている状況だった。
そんなエイブラハムだが、ジョゼ・モウリーニョ監督との出会いが再び彼のキャリアに火をつけることとなるのだろうか。同選手のプレイスタイルからすれば、そうなる可能性は十分にあると言っていいだろう。
エイブラハムは190cmの長身を活かしながら、スピードでも勝負できるタイプの万能FW。カウンタースタイルのサッカーとは相性がいいはずで、同スタイルを戦術のキモとするジョゼ・モウリーニョ監督とはうまくマッチする可能性が高い。ジェコの放出でボックスストライカーに欠員が出たことからもローマは彼をエースとして扱うことが予想され、ボックスストライカー本来の仕事に集中できそうなのもエイブラハムにとっては追い風となるだろう。
「今夏は信じられないほど難しいメルカートになったけど、GMとオーナーは素晴らしい仕事をしてくれた。プレシーズンの段階で、我々はジェコとともに開幕を迎えると思っていたからね。突然彼がいなくなったから実は少し焦っていたんだ。でも、エイブラハムの獲得は本当に嬉しいよ。クーデターが起きたみたいだ。
モウリーニョ監督も、エイブラハムの加入についてはこのように語っている。チェルシーでは余剰戦力気味になっていたものの、新天地ではエースとしての役割が期待されるエイブラハム。はたして、新たな活躍の場を得た若きストライカーは、イタリアでどこまでその評価を回復させることができるのか。2021-22シーズンのセリエAでは、23歳FWの大逆襲に期待したいところだ。