国内で注目集めるアルマダ photo/Getty Images
世代交代も着々と進む
今のアルゼンチン代表はまだまだリオネル・メッシが中心だが、メッシは年齢的に来年のワールドカップが最後になる可能性もある。メッシ世代に続く若手たちを育てなくてはならない時期に入っているのだ。
その準備となるのか。アルゼンチン代表は12日の南米予選・ベネズエラ戦、16日のブラジル戦へ若手を多数招集する驚きの動きを見せた。
注目すべきは2000年以降の生まれの選手たちだ。
まず最終ラインでは国内のCAロサリオから20歳DFガストン・アビラ、中盤では国内の名門リーベル・プレートよりエンソ・フェルナンデス(20歳)とサンティアゴ・シモン(19歳)の2人を、同じく名門ボカ・ジュニアーズからはエセキエル・セバージョス(19歳)とクリスティアン・メディーナ(19歳)、さらにはユヴェントスの下部組織でプレイする18歳のMFマティアス・ソーレまで招集した。
ソーレは世代別代表でプレイしてきた選手だが、まだセリエAではプレイしたことがない。主にウイングと攻撃的MFをこなすプレイヤーで、ソーレの招集には驚いた人も多いだろう。
前線ではリーベル・プレートから得点を量産するフリアン・アルバレス(21歳)、そして国内の若手の中でも1、2を争う注目株であるべレス・サルスフィエルド所属のチアゴ・アルマダ(20歳)だ。

ユヴェントスで注目されるソーレ photo/Getty Images
来年のW杯は優勝を狙うと同時に世代交代も
アルマダに関して『90min』は、すでに欧州トップクラブでプレイできるレベルと見ている。アルゼンチン生活が想像より長くなっているが、すでに実力は欧州5大リーグでも通用するところまで上がってきているとの評価だ。
ハーフスペースを活用するのが上手いと評されており、ポジション的にはメッシの後継者候補の1人と言える。171cmと小柄だが、今年の国内リーグで7得点6アシストと一定の結果を出している点から期待は大きい。
最後にGKでは今回の最年少招集メンバーとなるフェデリコ・ゴメス ・ゲルス(17歳)だ。
他にもアヤックスDFリサンドロ・マルティネス、トッテナムDFクリスティアン・ロメロ、ボローニャMFニコラス・ドミンゲス、レヴァークーゼンMFエセキエル・パラシオス、フィオレンティーナFWニコラス・ゴンザレス(全員23歳)など、若いタレントは増えてきている。
ビッグクラブで暴れている大物は少なくなったが、今も楽しみな逸材が揃う。彼らに来年のカタール大会で経験を積んでもらい、その後のワールドカップへ繋げていく。もちろん来年のワールドカップはメッシのラストチャンスとして優勝を狙っていくことだろうが、同時に進行する世代交代も見逃せない。