バルセロナでは批判されることの多いガルシア photo/Getty Images
慎重になるべきだ
クラブOBであるシャビ・エルナンデスが監督に就任し、暗黒期からの脱出を図っているバルセロナだが、今冬の移籍市場での戦力アップを目指しているようだ。特にマンチェスター・シティのFWフェラン・トーレス獲得の話が報じられており、既に個人合意済みだといわれている。
バルセロナとしては今夏の移籍市場で獲得したセルヒオ・アグエロがプレイできず、ルーク・デ・ヨングも頼りがいのある選手ではなく、本格的なセンターフォワードがメンフィス・デバイのみとなっているだけに、補強を急ぎたい。
しかし、トーレスにシティが要求する高額な移籍金を払うのは、慎重に考えたほうが良いだろう。確かに昨季終盤から結果を残しつつある若手であり、将来に期待できる選手であることは間違いない。だが、今すぐにチームの得点源になれるかと聞かれればまだ難しい。
同じくシティから加入したエリック・ガルシアと重なる部分があるからだ。
バルセロナのカンテラで育ち、出場機会を求めジョゼップ・グアルディオラが指揮するシティへ移籍したスペイン代表DF。トップチームで怪我人が続出したことでセンターバックとしてピッチに立つことが多く、ペップからは優秀な選手であると高い評価を受けていた。その後、期待を寄せられ古巣であるバルセロナに戻ることになったが、現状そこまで高い評価を受けられていない。
そうなってしまったのは様々な要因があるのだが、一つはCBとして明らかにフィジカルのレベルが足りていない。シティでもDFながら足元の技術が卓越したビルドアップ能力が高い選手として評価されていたが、守備者としてはじき返す能力が物足りないと批判されることも多かった。バルセロナでも同様の批判を受けており、過大評価であったことは否めない。
もちろん、トーレスもガルシア同様に未来を嘱望される若手だが、まだトップチームで残した実績が少なすぎる。