ブラジル代表を指揮するチッチ photo/Getty Images
2022年は1つの区切りとなる
25日、ブラジル代表を指揮するチッチが今年のワールドカップ・カタール大会を最後に退任する意向を表明した。
60歳のチッチは2016年からセレソンを指揮しており、2019年にはコパ・アメリカも制した。
そもそも現在は世界的名将とされるブラジル人指揮官が少なく、チッチ以上に適任がいるかは疑問だ。このままいけばチッチは6年間セレソンを指揮することになるが、これは21世紀に入ってからはセレソン最長の数字となる。
ブラジル代表はすでに今年のカタール大会出場を決めているが、この大会は30歳の現エース・ネイマール、長らく最終ラインを統率してきた37歳DFチアゴ・シウバにとって最後のワールドカップになる可能性もある。チッチの退任と合わせ、ブラジル代表にとって1つの集大成となるのではないか。
今のブラジルにはレアル・マドリードで活躍するヴィニシウス・ジュニオール、アヤックスのアントニーなど優秀なアタッカーも多く、センターバックにもレアルのエデル・ミリトンがいる。それでも、やはりネイマールとチアゴ・シウバは2010年代のブラジルを引っ張ってきた特別な攻守のリーダーだ。現世代で大きな成功を掴みたい。
中盤もピークの状態にあるカゼミロ、ファビーニョの守備的MF2人、アストン・ヴィラでスティーブン・ジェラードと再会して自信を取り戻したように見えるフィリペ・コウチーニョなど楽しみな人材が揃っており、カタール大会でも優勝候補の一角なのは間違いない。
ブラジルとしては最高の形でチッチ体制を終えたいところだが、2002年の日韓大会以来となる頂点に手は届くか。