驚異の若手を抱えるスペイン代表 photo/Getty Images
積極的に若手を招集してきた
ベスト16で敗れた2018年のワールドカップから4年。EURO2020でも大幅に顔ぶれは変わっていたが、スペイン代表は4年の歳月をかけて多くの選手をテストしてきた。
スペイン『MARCA』によると、スペイン代表が2018年のワールドカップ以降に招集してきた選手の数は74人もいる。当時はまだDFジェラール・ピケ、セルヒオ・ラモス、MFダビド・シルバ、MFアンドレス・イニエスタといったベテラン選手も招集されてきたが、すでにピケやイニエスタは代表を離れた。
今のメンバーで目立つのは、2000年以降に生まれた選手たちだ。今回の招集メンバーでもバレンシアMFヒューゴ・ギラモン(22)、バルセロナDFエリック・ガルシア(21)、MFペドリ(19)、ガビ(17)、FWフェラン・トーレス(22)、ビジャレアルFWジェレミー・ピノ(19)が2000年以降の出身選手だ。
このうちガビ、ペドリ、トーレス、ガルシアらバルセロナ組は代表の主力となりつつあり、今年のワールドカップ・カタール大会から本格的に新世代のチームとして始動していくイメージだ。
特に中盤はセルヒオ・ブスケッツに衰えの不安もある他、チェルシーにレンタル移籍したサウール・ニゲス、レアル・マドリードのイスコといった前回ワールドカップ経験組が出番を得ていない。ルイス・エンリケ体制になってから欠かさず招集されているのはマンチェスター・シティMFロドリのみとなっており、中盤はロドリやガビ、ペドリらが軸になっていくのだろう。
GKもダビド・デ・ヘアが継続的に招集されていたものの、昨年にはブライトンのロベルト・サンチェス(24)、そして今回はブレントフォードのダビド・ラヤ(26)が招集を受けるなど、EURO2020で仰天のミスがあったアスレティック・ビルバオ所属GKウナイ・シモンと合わせ世代交代が進んでいる。
スペインはEURO2008、2010年のワールドカップ・南アフリカ大会、EURO2012とメジャートーナメントを3連覇して黄金期を築いたが、2014年のワールドカップ・ブラジル大会より最強世代が崩れた。
まだ再建の途中で、今年のカタール大会でも優勝候補筆頭とは言えない。5番手、6番手といったところだろうか。しかし、今の若手にはかなりの期待が持てる。
再びスペイン黄金期が作られるのか。カタールの地から始まる新たなスタートが楽しみだ。