レアルで成長するヴィニシウス photo/Getty Images
同じブラジル人選手でもネイマールより近い?
問題はここからの継続性だが、レアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニオールは近い将来にバロンドールを狙えるのではないか。今季はそんな期待を抱かせるシーズンになっている。
前節のレバンテ戦ではハットトリックを記録し、これで今季リーグ戦の得点数は17に達した。昨季3得点3アシストの成績に留まっていたアタッカーが急に17得点10アシストのダブルを達成するのだから、衝撃は大きい。ヴィニシウスは今季のNo.1サプライズプレイヤーと言っていいだろう。
ブラジル人選手で最後にバロンドールを受賞したのは、2007年のカカーだ。それ以降はパリ・サンジェルマン所属のネイマールに期待が集まっていたのだが、受賞できないまま30歳を迎えた。もちろんまだ狙っていくことは可能だが、パリでのパフォーマンスはネイマールの実力から考えれば納得できるものではない。今やブラジル代表でも左ウイングのポジションはヴィニシウスの方がふさわしいかもしれない。
ネイマールの場合はリオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドと時代が重なったことも不運で、2人と違う時代ならスムーズにバロンドールを受賞できていたかもしれない。
ヴィニシウスの場合はキリアン・ムバッペ、アーリング・ハーランド、ペドリといった選手たちとの争いになるのだろうが、今季の急成長でバロンドール受賞を夢見る段階に達しつつあるように思える。
来季はさらに数字を伸ばせるのか。対戦相手も当然ヴィニシウス対策を施してくるはずで、それをも打ち破ってリーガで20ゴールほど奪い、それがタイトル獲得へ繋がれば世界の頂点も見えてきそうだ。