セリエAでもプレイしたロッシ photo/Getty Images
リーガを代表するアタッカーだった
近年のイタリア代表は絶対的なゴールゲッターが不足しており、それも2大会続けてワールドカップ出場権を逃してしまった一因とされる。FWマリオ・バロテッリが順調に伸びなかったことも悔やまれるポイントだが、もう一人天才肌と騒がれた選手がいた。
現在35歳を迎えたFWジュゼッペ・ロッシだ。
マンチェスター・ユナイテッドのアカデミーに在籍していたロッシは、スペインのビジャレアルへ移籍したところから才能が開花。2007-08シーズンから4シーズン連続でリーガ・エスパニョーラ二桁得点を記録することになり、中でも2010-11シーズンはキャリアハイの18ゴールを奪ってみせた。
当時はスペインでリオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドの2人もプレイしていたが、伊『Calciomercato』によればロッシはメッシ&ロナウドに次ぐ評価を得ていたと振り返る。
「2010-11シーズンのビジャレアルでの1年間で僕は爆発し、ヨーロッパリーグを含めれば32ゴールを決めた。スペインではメッシ、ロナウドの次に僕がいたんだ。すべてのビッグクラブが僕を欲していた」
当時ロッシにつけられた市場価値はキャリアハイの3000万ユーロだ。数字的にもここが1つの全盛期だったのは確かで、イタリア代表でもエースになれた逸材と言える。
しかしロッシは怪我に悩まされることになり、本領を発揮できぬまま30代を迎えた。昨季はセリエBのSPALでプレイしたが、今夏には契約満了でフリーとなっている。
メッシ、ロナウドと世代が近いこともあり、2人の活躍に思うところもあるだろう。イタリアサッカー界にとってもロッシの停滞は痛手だった。