清水エスパルスの両翼を担うヤゴ・ピカチュウと乾貴士 photo/Getty images
強力なチームが出来上がった
2022年シーズンの17節までの前半戦ではわずか3勝しか挙げられていなかった清水エスパルスだが、大型補強もあって25節時現在で6勝と8ゲームで3勝を挙げている。直近5試合に限れば3勝1分1敗の好成績であり、順位もいつの間にか降格圏内から脱出し、12位にいる。
ここまでのV字回復を見せた要因は補強だろう。監督のゼ・リカルド、教え子のヤゴ・ピカチュウ、日本代表歴のある乾貴士、北川航也を迎え、清水は大きく変わった。
2-0で勝利したガンバ大阪で披露したように彼らの武器はカウンターだ。最前線のチアゴ・サンタナがボールを収めることができ、そこを起点にピカチュウ、乾の両翼、北川、カルリーニョス・ジュニオが暴れまわる。どの選手も個で局面を打開できる実力を持っており、ここまで9ゴールのサンタナは得点王の可能性が見えてきた。
ブラジルメディア『ge.globo』も清水の復活を取り上げており、躍進の理由について攻撃の精度が高まったと分析している。同紙によると前政権よりも攻撃で終わる回数が増えているようだ。具体的な数字でいえば6.5%から15.8%と倍以上の数字になっており、FC東京、ガンバ大阪相手に2試合連続で2ゴールを挙げられたのも納得だ。同紙ではサンタナ、山原怜音、権田修一の3人がとくに輝いていると主張している。
残りの試合数を考えればトップハーフでのフィニッシュも可能な清水。次節は今季好調で現在は3位にいる柏レイソルだが、彼らを打ち破ることができれば清水の力は本物だと証明されるだろう。