前節復帰を果たしたマルシーニョが鳥栖戦では早速スタメン入り (画像はイメージ) photo/Getty Images
鳥栖戦で抜群の存在感
川崎フロンターレは7日、明治安田生命J1リーグ第12節でサガン鳥栖と対戦し、1-0の勝利を収めた。この結果、3連勝で一気に6位まで浮上。
その好材料の中でも、最も大きいのがFWマルシーニョの存在か。3月26日の湘南ベルマーレ戦(ルヴァン杯)で負傷し、全治8週間程度と診断されていたマルシーニョ。しかし、予想以上に回復が早く、前節の京都戦で67分からピッチに立ち、実戦復帰を果たしていた。そして、今節でマルシーニョはスタメン入り。復帰したばかりということもあり、70分程度のプレイ時間ではあったが、早速違いを見せつけている。
ドリブルでの仕掛けなど、個の力で局面を打開するのはもちろんのこと、マルシーニョは一瞬のスピードで相手の裏へ抜け出すこともできる。32分には、ゴールこそならなかったが、GK上福元直人のロングボール1本で相手の背後をとり、シュートまで持ち込むシーンも。持ち味のスピードを活かして、前線へ向かって苦し紛れに蹴ったクリアボールやフィフティーフィフティーのボールをマイボールにできることも大きいだろう。また、16分のシーンでも分かる通り、彼がいるといないとではカウンターの切れ味も変わってくるに違いない。
さらに、鳥栖戦ではあまりみられなかったかもしれないが、マルシーニョがピッチで違いを見せつけることで、警戒するマルシーニョサイドに相手選手たちが釣られて、チームの重心がズレることがある。その結果、家長と山根が組み立てる右サイドや、脇坂が相手を翻弄する中央にスペースが生まれ、川崎が得意とするパスワークをより活かせる状況が作れる可能性もある。
このスピードスターが、今季スタートダッシュに失敗した川崎の復活を加速させる。マルシーニョの今後の活躍にも注目だ。