2011年のW杯を制したなでしこジャパン photo/Getty Images
2011年のなでしこは強かった
2011年の女子ワールドカップを制し、翌年のロンドン五輪では銀メダルを獲得するなど、当時のなでしこジャパンは女子サッカー界をリードするチームの1つだった。
何より大きかったのは、チームの絶対的リーダーだったMF澤穂希の存在だ。
後輩選手たちを活かしつつ、ここぞの場面で決定的な仕事を果たす澤がなでしこジャパンの心臓であり、澤抜きでワールドカップ優勝はあり得なかった。
その評価は世界的にも高い。女子ワールドカップ2023開幕が迫るタイミングで、英『GIVE ME SPORT』は『女子ワールドカップのベストプレイヤー7選』と題した特集を組んでおり、その中に澤の名前が入っている。
「元日本代表の澤は、史上最も偉大なサッカー選手の1人と考えられている。日本代表での22年間で6度のワールドカップに出場し、205のキャップを記録した。中でも2011年は最高の年となり、ワールドカップ制覇、得点王、MVP、そしてバロンドールに輝いた」
同メディアはこのように澤を紹介しており、今のなでしこジャパンに澤ほどの存在感を放つ選手は見当たらない。日本女子サッカー界にとってNEXT澤の発掘は永遠の課題となるだろう。
他にはブラジル人FWマルタ、イングランド女子史上最高の選手と評されるFWケリー・スミス、五輪を2度、ワールドカップを2度制し、アメリカ代表通算276試合で158のゴールを記録したFWミア・ハム。
2003、2007とワールドカップを連覇した元ドイツ代表DFアリアーネ・ヒングスト、ワールドカップに7大会連続で出場し、歴代最年長となる41歳でワールドカップのピッチに立った元ブラジル代表MFフォルミガ、澤と並んでアジア最高の1人と評され、1999年のワールドカップで準優勝を果たしている元中国代表FWスン・ウェイが同メディアの選ぶ7人に入っている。
迫るワールドカップ2023でなでしこジャパンが目指すのは、もちろん2011年大会以来となる優勝だ。2011年大会もギリギリの戦いの連続を制して頂点に立ったが、今大会は果たして。