今のエジプト代表にはサラーがいるが…… photo/Getty Images
総合力では当時が上だったか
現在のエジプト代表にはリヴァプール所属FWモハメド・サラーがおり、サラーは現サッカー界でも1、2を争うレベルのアタッカーだ。
しかし、アフリカ・ネイションズカップではあと一歩の戦いが続いている。
今月よりスタートしたアフリカ・ネイションズカップ2023では、サラー擁するエジプトはグループステージ初戦でモザンビーク、第2節でガーナ代表と両試合とも2-2で引き分けており、勝ち切れないゲームが続いている。さらにガーナ戦ではサラーが負傷交代しており、前回大会ファイナリストが早くもピンチだ。
振り返ると、エジプトが最後にアフリカ・ネイションズカップを制したのは2010年のことだ。何より凄いのは、エジプトは2006、2008、2010年大会と3連覇を果たしているのだ。
2006年大会ではディディエ・ドログバやヤヤ・トゥレがいたコートジボワール代表を決勝でPK戦の末撃破し、続く2008年大会ではカメルーン代表、2010年大会ではガーナ代表を決勝で破っている。
全体のチーム力ではサラー擁する現チームを上回ると見てよさそうだが、当時は国内の名門アル・アハリがアフリカ・チャンピオンズリーグを立て続けに制するなど強さを発揮していた時代だ。クラブワールドカップで当時のアル・アハリを見た人も多いだろう。
そのタレントたちが代表にも入っており、当時はMFモハメド・アブトレイカ、DFワエル・ゴマー、MFアハマド・ハサン、プレミアリーグでも活躍したFWアムール・ザキなど実力者が揃っていた。サラーほど評価されていた選手はいないかもしれないが、当時はエジプトにとって1つの黄金期だったとも言える。
エジプトとしてはサラーがいる間にアフリカの頂点にもう一度立ちたいだろう。ワールドカップでは2018年大会で久々の出場を果たしたが、アフリカ・ネイションズカップ制覇の夢は叶っていない。